日常会話やビジネスでのやり取り、あるいはEメール、普通の手紙などで「~のため(に)」「~するため(に)」と英語で表現する機会ってすごく多いですよね。
- 新しい同僚のための歓迎会
- TOEICであと100点スコアアップするためには・・・
- 大雨のために延期された試合
など、いつでもどこでもよく使います。
ここでは様々な場面での『~ため(に)』『~するため(に)』を意味別・用途別に少しわかりやすくまとめてみました。
特に簡単で覚えやすく、実際に使いやすいを表現をいくつかとりあげてみましたので、参考にしてみてください。
目次
①『~のため(に)』:利益・便宜を英語で表現する
利益・便宜を意味する「~のため(に)」を英語で表す場合、一番多く使われる単語は『for』ではないでしょうか。
英文:My mother made a dress for me.
訳:母はドレスを私(のため)に作ってくれた。
英文:This is an English book for beginners.
訳:これは初心者向け(初心者のため)の英語の本です。
英文:This present is for you.
訳:これはあなたへの(あなたのための)プレゼントです。
上のような例文は日常茶飯事的によく使いますね。
利益・目的を意味する表現は『for』以外にも色々あります。
以下の例文を見てみましょう。
英文:We study the past for the sake of the future.
訳:私たちは将来のために過去を勉強します。
英文:I eat tofu every day for the good of my health.
訳:私は自分の健康のために毎日豆腐を食べます。
英文:This Christmas party was held for the benefit of cancer research.
訳:このクリスマスパーティーはがん研究のために開かれました。
英文:A farewell party was given in honor of Mr.Tanaka this Monday.
訳:今週の月曜日、田中さんのためにお別れ会が開かれました。
- for the sake of 〜
- for the good of 〜
- for the benefit of 〜
上記の3つは全部「~の利益となるように」つまり「~のために」と言う意味を持ちforと置き換えることが可能です。
forよりは少しフォーマルなイメージがあるので、ライティングなどにはこちらの方が適しています。
最後の『in honor of ~』は利益・便宜というよりは「~に敬意を表して」という意味で、主催者側がゲストに対して使うとても一般的な表現です。
『for Mr. Tanaka』よりは格式と感じられます。
②『~のため(に)』:理由・原因を英語で表現する
次は理由・原因を表す「~のため(に)」の用例をいくつか見てみましょう。
代表的なフレーズは3つ。
- because of〜
- due to 〜
- thank to〜
上記の3つです。
この3つの表現は確実に覚えておきましょう。
本当によく使われる便利な熟語です。
英文:I was absent from school because of a cold.
訳:私は風邪のため学校を休みました。
英文:Tom passed the examination thanks to his hard work.
訳:トムは猛勉強したため、試験に合格しました。
英文:Due to the heavy rain, several streets were flooded in the town.
訳:大雨のため、街では何箇所か車道が冠水していました。
英文:We had to stay in the hotel all day thanks to the heavy rain.
訳:大雨のため、私たちは一日中ホテルにいなくてはなりませんでした。
最後の例文のthanks to the heavy rainを「大雨のため」と訳したことに疑問を感じた方いると思います。
thanks to 〜は「~のおかげで」と覚えている方多いですよね。
実はthanks to 〜は皮肉を込めて「~のおかげで」「~のせいで」と使うこともあるので、良い意味、悪い意味両方に使用可能です。
「thank」につられていつも良い意味ばかりに使うわけではないと理解しておいてくださいね。
他にも『for~』や、また因果関係を特にはっきり示したいときは『as a result of 〜』などもよく使われます。
英文:Our town is famous for its cherry blossoms.
訳:私たちの街は桜で有名です。
英文:As a result of environmental changes, global warming became a serious problem.
訳:環境変化のため、地球温暖化は深刻な問題になった。
③ 『~のため(に)』:目的・準備を英語で表現する
ここでは目的・準備を示す言い方「~のため(に)」の色々な表現方法を見ていきましょう。
皆さんが一番使うのは『for~』や『for the purpose of ~』ではないでしょうか。
例文を挙げてみました。
英文:My father bought me a watch for my birthday.
訳:父はわたしの誕生日のために、腕時計を買ってくれた。
英文:This is a knife for cutting bread.(注:前置詞forの後ろには動詞の~ing形が来ます)
訳:これはパンを切るためのナイフです。
英文:We are visiting Japan this summer for the purpose of sightseeing.
訳:私たちは今年の夏、観光のために日本を訪れます。
④『~するため(に)』: 目的・準備を英語で表現する
次は「~するため(に)」と動詞を使って目的・準備を表す表現をいくつか見ていきましょう。
すぐ思い浮かぶ言い方が「to+動詞の原形」ですね。
to不定詞の副詞的用法と呼ばれているものです。
例文:We went to the library to study for the test.
訳:私たちはテスト勉強をするために図書館へ行きました。
例文:I came here to see you.
訳:私はあなたに会うためにここに来ました。
『to+動詞の原形』の他にも『so as to+動詞の原形』や『in order to+動詞の原形』も「~するため(に)」と言う意味で全く同じように使われます。
例文:I called her in order to explain the current situation.
訳:私は現在の状況を説明するために彼女に電話した。
例文:You must get up at 5 a.m. so as to catch the first train.
訳:始発の電車に乗るために、あなたは朝5時に起きなければなりません。
⑤『~するため(に)』の否定形『~しないように』を英語で表現
『~しないように』と表現したいときは『~するため(に)』を『not』を使って否定形にします。
ここで大切なことは『not』を入れる位置です。
必ず『to』の直前に入れます。
つまり『not to+動詞の原形』『so as not to+動詞の原形』『in order not to+動詞の原形』
となります。
例文:We tried hard not to laugh.
訳:私たちは笑わないように必死に努力した。
例文:We were talking quietly in order not to wake up the baby.
訳:私たちは赤ちゃんを起こさないように静かに話していました。
例文:I get up early so as not to be late for work.
訳:私は仕事に遅れないように早起きします。
といった具合に使います。
くれぐれもnotの位置に注意しましょう。
⑥『Aが~するため(に)・Aが~するよう(に)』を英語で表現
次は「~するため(に)」に主語が加えられて、「Aが~するため(に)・Aが~するよう(に)」と表現したい場合の方法を見ていきましょう。
3つのパターンをここではご紹介します。
- (in order) for A to do〜
- so that A can/may/will do〜
- in order that A can/may/will do〜
例文:Tom has to work hard for his family to live comfortably.
訳:家族が快適に暮らすためにトムは一生懸命働かなくてはいけません。
例文:These job cuts are necessary in order for the company to remain competitive.
訳:この雇用削減は会社の競争力を維持するために必要である。(ロングマンより)
例文:He ran fast so that he could catch the train.
訳:彼はその列車に乗るために速く走った。
例文:The research is necessary in oder that new treatments can be developed.
訳:新たな治療開発のためには研究が必要です。(ロングマンより)
はっきりとした基準はないですが、①と②よりは③の方がフォーマル度が高くなります。
⑦『Aが~するため(に)・Aが~するよう(に)』の否定形『Aが~しないよう(に)』を英語で表現
「Aが~しないよう(に)」と表現したいときは次の2つのパターンを覚えておくといいでしょう。
- so that A can not/may not/will not do〜
- in order that A can not/may not/ will not do〜
例文:I lowered my voice so that she wouldn’t hear.
訳:彼女に聞こえないように声を落とした。(ロングマンより)
例文:He has to leave early in order that he may not miss the train.
訳:列車に乗り遅れないように、彼は早く出発しなくてはなりません。
『~のため(に)・~するため(に)』を英語で表現する方法まとめ
会話表現から文章を書くときに使えるものまで「~のため(に)・~するため(に)」の表現法を色々ご紹介してきました。
ここに載せてあるもの以外にも、まだまだ役立つ表現はあります。
レポートなどの作成の際、英語は同じ語の繰り返しを好みません。
興味のある方は色々な辞書を参考になさってさらに表現のレパートリーを広げてみてはいかがでしょうか。