英語学習

to不定詞と動名詞の使い方と違い【ネイティブの表現力が身につく】

本を読む女性

みなさん、to不定詞や動名詞とかって一度は聞いたことがある文法用語ですよね。
文法用語と聞くと難しいなと感じるかもしれませんが、動名詞はplayingやvisitingなどの~ing形をしている動詞の変形バージョンの1つです。
to不定詞もto playやto visitなどtoの後ろに動詞がくる動詞の表現法の1つです。
中学校の英語の時間に学習した記憶のある方も多いと思います。
ここではto不定詞と動名詞の用法と意味の違いを基礎から発展まで丁寧に解説していきます。

to不定詞と動名詞の使い方

to不定詞と動名詞の使い方

英語の動詞を使って「~すること」と名詞的に表現する方法に2種類ありますが、おわかりですか?
ひとつはto+動詞の原形『to do』を使い、これを「to不定詞(の名詞的用法)」と呼びます。
もうひとつは動詞のing形『doing』を使い、これを「動名詞」と呼びます。

例えば「テニスをすること」と表現したい場合『playing tennis』でも『to play tennis』でもどちらでも使えます。
名詞と同じ働きをするので、主語にも補語にも動詞の目的語にもなることができます。

  • 主語としての使い方
  • 例文:Talking with my friends is a lot of fun.
    訳:友人と話すことは楽しい。

    例文:To walk is a good exercise.
    訳:歩くことは良い運動です。

  • 補語としての使い方
  • 例文:My dream is to become a tennis player.
    訳:わたしの夢はテニスの選手になることです。

    例文:My hobby is collecting foreign stamps.
    訳:わたしの趣味は外国の切手を集めることです。

  • 動詞の目的語
  • 例文:I have started running in the morning.
    訳:わたしは朝走り始めました。

    例文:Prices are continuing to rise.
    訳:価格は上がり続けています。

ここで注意ですが、前置詞の目的語になる場合は『doing』のみが使用できます。

  • 前置詞の目的語としての使い方
  •  
    例文:He is good at playing tennis.
    訳:彼はテニスが上手です。
    (X He is good at to play tennis.)

to不定詞と動名詞の意味の違い

to不定詞と動名詞の意味の違い

『doing』も『to do』も「~すること」と訳すのでどちらも動詞の目的語にできそうですが、実際には基本的な使い分けがあります。

to不定詞『to do』は『to』が「~へ、~の方向へ」を意味する前置詞から来ているため、「意志・希望・決心」などの「未来志向」「積極性」を持つ動詞の目的語になることが多いです。
それに対して動名詞『doing』は「過去志向」「消極性」を持つ動詞の目的語になることが多いです。
また『doing』は現在進行形の形でもあるので、目前で起きている感じを伴う「リアリティー」を持つ動詞とともに使われたりもします。

『動名詞』だけを目的語にとる動詞

以下の動詞が『doing』のみを目的語とし、「過去志向・消極的」な意味を持つ動詞や「リアリティー感」を持つ動詞が多いです。

「過去志向・消極性」を表す動詞

admit(認める)avoid(避ける)consider(よく考える)deny(否定する)escape(逃れる)excuse(許す)finish(終える)mind(嫌がる)miss(~しそこなう)give up(あきらめる)put off[postpone](延期する)stop(やめる)など

例文:I missed seeing the program on TV.
訳:わたしはテレビでその番組を見るのを逃した。

例文:He narrowly escaped being punished.
訳:彼はかろうじて罰せられずにすんだ。

例文:Mary stopped talking.
訳:メアリーは話すのをやめた。

「リアリティー」を表す動詞

enjoy(楽しむ)practice(練習する)suggest(提案する)など

例文:I have enjoyed talking to you.
訳:あなたとお話しできて楽しかったです。

例文:Tom practices playing the violin every day.
訳:トムは毎日バイオリンを練習します。

例文:He suggested going for a walk.(参照元:ルミナス英和)
訳:彼は散歩に行こうと提案した。

『to不定詞』だけを目的語にとる動詞

以下の動詞は「『to do』のみを目的語にし、「未来志向・積極性」を感じさせる動詞が多いですね。

「未来志向・積極性」を表す動詞

decide(~しようと決心する)expect(~を期待する)hope(~したいと思う)offer(~しようと申し出る)plan(~を計画する)promise(~する約束をする)desire(~を願う)wish(~したいと思う)など

例文:I have decided to become a doctor.
訳:わたしは医者になる決心をした。

例文:He offered to treat me to lunch.
訳:彼はわたしにランチをご馳走してくれると言ってくれた。

例文:We are planning to visit Paris next summer.
訳:私たちは来夏、パリに行くことを計画中です。

to不定詞、動名詞両方使えて意味も変わらない動詞

『doing』『to do』の両方を動詞の目的語に使えて、しかも意味もほとんど変わらないものが以下の動詞です。

begin[start](始める)continue(続ける)love( ~するのが大好きである)prefer( ~するのを好む)hate(ひどく嫌う)propose(提案する)など

例文:It started raining/to rain.
訳:雨が降り始めた。

例文:Prices will continue rising/to rise.
訳:価格は上昇し続けるでしょう。

例文:I prefer staying/to stay at home
訳:わたしは家にいる方がいいです。

to不定詞、動名詞両方使えるが意味が変わる動詞

ここでは『doing』と『to do』の両方を目的語に取れますが、意味が変わってしまう動詞をご紹介します。

  • remember to do~:~するのを覚えている→忘れずに~する
  • remember doing~:~したことを覚えている
  • forget to do ~:~するのを忘れる
  • forget doing ~:~したことを忘れる
  • regret to do ~:~するのを後悔する→残念ながら~する
  • regret doing ~:~したことを後悔する
  • try to do ~:~しようと試みる
  • try doing ~:試しに~してみる

こうしてみてみると『doing』は過去志向で「~したこと」を意味し、『to do』は未来志向で「~すること」という意味を持ち、動名詞とto不定詞の意味の違いで解説した原則に合っていますね。
例文を少し見てみましょう。

例文:I remember to lock the door.
訳:忘れずに鍵をかけます。

例文:I remember locking the door.
訳:鍵をかけたことを覚えています。

例文:Do you regret leaving your job?(参照元:ロングマン)
訳:仕事を辞めたことを後悔していますか?

例文:I regret to say that I cannot accept your offer.(参照元:ルミナス英和)
訳:残念ながらお申し出はお引き受けいたしかねます。

『regret to inform someone / say /announce that…』で悪い知らせを伝える時に用いて「残念ながら・・・ということを(人に)報告します」という定番の言い方になっているのでこのまま覚えてしまいましょう。

stop doingとstop to doの意味の違い

stop doingとstop to doの意味の違い

stopという動詞も『to do』と『doing』の両方目的語に使われますが、⑥とは違ったパターンで重要な使い分けが必要な動詞です。
次の例文を見てください。

  1. I stopped talking.(わたしは話をやめた)
  2. I stopped to talk.(わたしは話すために手を止めた)

動詞のstopには他動詞と自動詞の使い方があり、①のstopは他動詞で「~するのをやめる」という意味です。
②のstopは自動詞で「立ち止まる」「中断する」という意味で、『to talk』は「話すために」と目的を表す副詞用法のto不定詞となります。

to不定詞と動名詞の使い方の補足

次の例文を比較してどちらがより適切だと思いますか?

  1. わたしの夢はテニスの選手になることです。
  2. My dream is to become a tennis player.
    My dream is becoming a tennis player.

  3. わたしの趣味は外国の切手を集めることです。
  4. My hobby is to collect foreign stamps.
    My hobby is collecting foreign stamps.

実はこれらは最初のセクションで例文に使った文章です。
どちらも会話では意味が通じる英語ですね。

ただ思い出してもらいたいのが『to do』は「未来志向・積極的」、『doing』は「過去志向・消極的」ということです。
ですから①の方は夢を語るわけですから未来志向の『to become a tennis player』を、②の方は日常習慣的な過去から繰り返されてきた動作のことを語ろうとしているので『collecting foreign stamps』を使う方が適切なんですね。

また初対面の人とのあいさつ言葉で『It‘s nice to meet you.』は「お会いできて嬉しいです」という意味ですね。
『to meet』は「これから色々お話しできるのは楽しいでしょうね」と未来志向を表現しています。
これに対して『It’s nice meeting you.』は「お会いできてよかったです。」と初対面の人とお別れする時に言う言葉で、過去志向の『meeting』を使っているわけです。
ここにも『to do』と『doing』の意味の違いが出ていますね。

もうひとつおまけに、『doing』には現在進行形的な臨場感を伴ったニュアンスが時として含まれます。
『I like to play tennis.』よりは『I like playing tennis.』の方が「テニスを楽しくやっていることを想像しながら」リアリティーあふれる感情を持って「好き」と表現していることになります。

to不定詞と動名詞のまとめ

この記事で説明したことはネイティブ感覚のニュアンスの違いが含まれているため、少し難しいとお感じになった方もいらっしゃるでしょう。
基本は『to do』は未来・積極性と関連があり、『doing』は過去・消極性、または臨場感・リアリティーと関連する表現だということだけしっかりと認識してください。
あとは出会った動詞の使い方を1つずつ丁寧に辞書で確認しながら自分のレパートリーに加えていくことで、自然とこうしたネイティブの人が感じ取っている微妙な使い方の差異もわかってくると思います。