英語学習

助動詞couldの意味や使い方!could haveの意味までわかりやすく説明

ノートに鉛筆で書いている

助動詞canの過去形であるcouldは 『~することができた』って日本語では訳します。
実は、couldは上記の使い方以外にも、会話などでよく使われる使い方がたくさんあるんです。
ここでは、少しハイレベルな使い方『could』『could have + 過去分詞』を学習してみましょう。

couldの意味や使い方

couldの意味や使い方

couldはcanの過去形という意味で覚えている人も多いのではないでしょうか。
canと同じく助動詞としての仲間でもあります。

助動詞とは、can・will・may・shouldといった動詞を補助する役目です。

couldはcanの過去形として『〜することができた』という使い方ももちろんできますが、それだけではありません。
もう少し踏み込んだ使い方について紹介します。

couldの使い方
  • 現在・未来の可能性を表すときに用いるcouldの使い方
  • couldの否定形couldn’tの使い方
  • 過去のことに対する推量、可能性を表したい時の使い方(could have + 過去分詞)

現在・未来の可能性を表すときに用いるcouldの使い方

現在・未来の可能性を表すときに用いるcouldの使い方

この用法のcouldに『~できた』と言う過去形の意味はありません。
仮定法過去の意味合いを含むcouldとして現在・未来の可能性を表現したい時に使われます。
canは『~することができる』と現実的な事柄を表すのに比べ、couldは『(しようと思えば)~することができるだろう』『~かもしれない』と可能性を表します。
 

可能性を表したい時のcouldの例文

次のcanとcoludの例文を比較してみましょう。

例文①:He can stay with us while he is in Tokyo.
訳:彼は東京にいる間、私たちの家に泊まることができる。(現実的)

例文②:He could stay with us while he is in Tokyo.
訳:彼は東京にいる間、私たちの家に泊まるかもしれない。(可能性)

彼が本当に泊まるかどうかの確率はcanの方がcouldよりも高いことになります。
さらにもう一つ例文を紹介します。

例文③:I don’t know what time Ben is coming. He could get here at any time.
訳:ベンがいつ来るかわからないね。今にもここに来るかもしれないよ。

例文④:It could be a few days before all power is restored.
訳:全ての電力が復旧されるまでには2~3日かかるかもしれない。

上記の二つの文ともcanではなくcouldを使った方がより実現性が低い『不確か』を示唆できます。
例文③は彼が本当に来るかどうかは全くわからないと言っていいでしょう。

例文④の場合も2~3日と言う日数はあまり当てにできないと言えます。
こうしたcouldの持つニュアンスを利用して、ストレートに事実を言うのを避けたい時の婉曲表現として用いることが多いですね。

可能性を表すcouldの否定形couldn’tの使い方は?

可能性を表すcouldの否定形couldn’tの使い方は?

先ほどご説明した通り、現在・未来の『可能性』を表すことにcouldを用いることができます。
否定形couldn’tは可能性の否定を表し、反対の意味になります。

couldn’t do~:『~することはありえなさそう』『~できないだろうに』

このような意味合いになります。
例文を交えて見てみましょう。

例文:Everything is fine right now. Things couldn’t be better.
訳:今のところ順調です。状況がこれ以上良くなることはありえなさそうです。(=今が最高の状況かも)

例文:I couldn’t live in a big city. I’d hate it.
訳:大都市に住むことはできないだろうに。多分大嫌いだと思うよ。

ではcan’tを用いる場合どうなるのでしょうか。

  • Things can’t be better.
    「状況は今が絶対最高!」
  • I can’t live in a big city.
    「大都市には住めないよ」

上記のような訳し方となり、意味が断定的に感じられます。
can’tに比べ、couldn’tの方がより控えめ、婉曲的な言い方だと言えますね。

過去のことに対する推量、可能性を表したい時のcouldの使い方

過去のことに対する推量、可能性を表したい時のcouldの使い方

could have + 過去分詞は『~していた(だった)かもしれない』『~することができたのに』と過去の可能性を表します。
また、couldn’t have + 過去分詞は『~した(であった)はずがない』『~することができなかっただろうに』と過去の可能性を否定する表現です。
助動詞の後ろに『have + 過去分詞』を持ってくると過去の意味が加えられます。

例文:I didn’t know that you wanted to go to the concert. I could have got you a ticket.
訳:君がコンサートに行きたがっているなんて知らなかったよ。(もし知っていたら)君のチケットも買っておくことができたのに。

例文:The situation was bad, but it could have been worse.
訳:状況は悪かったけど、もっと悪くなっていたかもしれないよ(この程度で済んでよかったよ)。

例文:He couldn’t have seen Kira yesterday. She was sick in bed.
訳:彼が昨日キラに会ったはずはないよ。彼女は病気で寝ていたからね。

例文:I couldn’t have gone to university without support for my disability.
訳:障害への援助がなければ、私は大学には行くことはできなかっただろうに。

上記の例文を見て気付いた方もいるのではないでしょうか。
これは仮定法過去完了のif文が省略された形になっているんです。

その他の面白いcouldの使い方

その他の面白いcouldの使い方

couldには少し面白い使い方もあります。

  • ありえないことを比喩的に表現したい時
  • 驚きや怒りの気持ちを表したい時

例文とともに使い方をみていきましょう!

可能性のcouldから派生して、実際にはあり得ないことを比喩的に表現したい時

実際にはあり得ない例を使って、事態の程度を比喩的に表すときにcouldを使います。

例文:I’m so hungry that I could eat a horse.
訳:お腹がとても空いているので、馬一頭くらい食べられそうです。

例文:I was so tired that I could have slept for a week.
訳:私はすごく疲れていたので、(眠ろうと思えば)1週間眠ることができたでしょう。

馬を一頭食べることができるとか、1週間ぶっ通しで眠ることができると言うのは実際にはあり得ないことですが、状況の程度を示すたとえとして用いられています。

人の態度、行動などに対する驚き、怒りの気持ちを表したい時

人の態度、行動などに対する驚き、怒りの気持ちを表したい時

人の態度や行動などに対して驚きや怒りなど不快な気持ちを表したい時にもcouldを用いることができます。

  • could do ~:『~してくれてもいいのに(「する気があればできるでしょ?」的な感じ)
  • could have done ~:『~してくれてもよかったのに』(「する気があったらできたでしょ?」的な感じ)

このような意味になります。
こちらも例文でニュアンスをチェックしてみましょう。

例文:You could at least apologize.
訳:せめて謝ってくれてもいいのに。

例文:The gift may not be what you wanted, but at least you could say thank you.
訳:贈り物が欲しがっていたものではないかもしれないけど、せめてお礼くらい言ってくれてもいいんじゃない。

例文:He could have told me he was going to be late.
訳:彼、遅刻するって言ってくれてもよかったのに。

例文:Mike could at least have called to tell me he was safe.
訳:マイクはせめて無事だと私に電話を一本くれてもよかったのに。

まとめ

以上、couldの意味や使い方について紹介しました。

かなり高度なcouldの使い方ですが、マスターできると会話の幅が広がりますね。
色々な場面でcouldは使われるので、機会があればネイティブスピーカーとの会話によく注意してみると新しい発見があるかもしれません。

今回紹介した使い方を是非見つけて、英会話に生かしてみてはいかがでしょうか。