助動詞のcanは「〜できる」といった意味で覚えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、ほかにも応用した用法がたくさんあるんです。
是非マスターして、会話で自由に自分の気持ちが伝えられるようになりましょう。
目次
基本的なcanの使い方
まずは基本的なcanの使い方について思い出してみましょう。
基本的なルールは4つ。
- 1.canの後ろは動詞の原形を置く
- 2.主語が何であってもcanのまま語形変化はない
- 3.否定形は助動詞canの直後にnotを置く
- 4.疑問文は助動詞canを主語の前に出す
忘れてしまったという人は是非基本編で復習してみましょう。
それでは応用的な用法を紹介します。
canの代わりにbe able toを使う
能力について表現する場合canの代わりにbe able to を使うことができます。
主語によってbe動詞が変化することに注意をしましょう!
英文:He is able to play the guitar.
訳:彼はギターを弾くことができる。
英文:I am able to speak French.
訳:私はフランス語が話せます。
英文:Tom and I are able to play chess.
訳:トムと私はチェスができます。
上記のようにbe動詞が変わります。
疑問文にするときはbe動詞を前に出すだけでOKです。
be able toで使うbe動詞の代用
be動詞の代わりに使用することができるものもあります。
- get
- become
- seem
などです。
意味は以下のようになります。
- get able to do ~ / become able to do ~
「~できるようになる」 - seem (to be) able to do ~
「~できるようだ」
to beは省略することができます。
英文:They seem (to be) able to understand English.
訳:彼らは英語を理解できるようだ。
英文:He wants to become able to speak English fluently.
訳:彼は英語を流暢に話せるようになりたいと思っています。
canを他の助動詞と一緒に使いたい場合
例えば『明日、彼は来ることができるかもしれない』という文をcanを使って表現したいケースがあったとします。
『かもしれない』を意味する助動詞mayと『できる』を意味する助動詞canの両方を使って表現することはできません。
こういった場合はcanの代わりにbe able toを使います。
He may be able to come tomorrow.
上記が正しい英語となります。
- should
- must
- 完了形have
といった助動詞を一緒に使うときも同様にbe able toを使います。
英文:The older child should be able to prepare a simple meal.
訳:年齢のいった子供は簡単な食事くらいは準備できるはずである。
(ここでのshouldは「~するはず」と言う意味です。)
英文:The applicants for the job must be able to speak Chinese.
訳:その仕事の申込者は中国語を話すことができなければいけません。
英文:I haven’t been able to sleep recently.
訳:私は最近ずっと眠れていません。
canをhave to~やto不定詞と一緒に使いたい場合
have toは『〜する必要がある』などといった意味があります。
have toやto不定詞の後ろは動詞の原形が来る決まりですから、canではなくbe able toを用います。
英文:It would be nice to be able to spend winter in Florida.
訳:フロリダで冬を過ごすことができたらいいですね。
英文:You have to be able to adapt to situations.
訳:君は色々な状況に順応できなくてはいけないよ。
canを使用して「可能性」を表現したいとき
可能性を表現したい時にも、canを使用することができます。
ある状態や状況が実現可能なときに使う意味のcanです。
『~なことがある』『~でありうる』と訳します。
英文:My father can be very stubborn at times.
訳:父は時々すごく頑固になることがある。
英文:Such accidents can happen at any time.
訳:このような事故はいつでも起こりうる。
canを用いて「可能性のないこと」を表現したいとき
否定形のcan’tを使って、ある状態や状況が起こる可能性のないことを表現することができます。
意味は『~であるはずがない』と訳します。
英文:That can’t be the right date.
訳:それが正しい日付のはずがない。
英文:Eating so much can’t be good for your health.
訳:そんなにたくさん食べることはあなたの健康にいいはずがない。
can’t have done/beenで「~したはずがない」と表現する使い方
can’tの後に完了形を使うことで、過去のことについて確信のある否定の推量を表すことができます。
『~した(~であった)はずがない』という意味合いになります。
このcanの使い方はかなり上級編となりますが、会話ではよく使います。
例文を参考にして、是非使い方をマスターしてみてください。
英文:He can’t have done such a stupid thing.
訳:彼がそんなバカなことをしたはずがない。
英文:John can’t have bought such a luxurious car. He doesn’t have any money.
訳:ジョンがそんな豪華な車を買ったはずがない。彼はお金持ってないからね。
英文:Mary can’t have been in the meeting. She is now in Italy on vacation.
訳:メアリーが会議にいたはずがないよ。彼女は今休暇でイタリアだよ。
英文:There can’t have been any misunderstanding about that.
訳:それに関して何らかの誤解があったはずがない。
canの疑問文、否定文を使って驚き、疑問、不満を表したいとき
主に会話文で用いられる表現での使い方です。
- 驚き
- 不満
- 怒り
- 強い疑問
といった気持ちなどをcanを使用して表します。
where,howなどの疑問詞といっしょに使われることも多いです。
英文:You can’t be serious.
訳:冗談でしょ。(驚き)
英文:Where can she be at this time of the night?
訳:彼女は夜のこんな時間に一体どこにいるんだろう?(強い疑問)
英文:How can you say such a thing?
訳:よくもそんなこと言えるわね?(怒り)
英文:Pasta again? Can’t we have something different?
訳:またパスタ? 何か違ったもの食べれないの?(不満)
canを使用した問題に挑戦してみましょう!
色々な例文を見てきましたが、canの応用的な使い方は理解できましたか?
なかなか使いこなすのは簡単とは言えない応用編ですが、例文を何度も参照してニュアンスを体得してくださいね。
さらにcanの理解を確実にするために、基本的な使い方、応用的な使い方をまとめた問題を以下にあげてみました。
一度トライして、ご自分の使い方が正しいかどうかをチェックしてみてくださいね!
canを使用した問題
( )の中に適切な単語を入れてください。答えは一語とは限りません。
1.Tom ( ) drive, but he doesn’t have a car.
トムは運転できるけど、車を持っていません。
2.( ) you speak a little louder? I ( ) hear you very well.
少し大きな声で話してくれますか? あなたの言うことがよく聞こえません。
3.You ( ) use my bicycle.
私の自転車を使ってもいいですよ。
4.I haven’t ( ) sleep very well recently.
最近あまりよく眠れていません。
5.Anyone ( ) make mistakes in such a situation.
誰だってこんな状況では間違うことあるよね。
6.( ) he try to be more careful?
彼ってもっと気をつけることができないかしらね?
7.How ( ) you be so stupid?
いったいどうして君はそんなに間抜けなんだ?
8.They’ve just moved to this town, so they ( ) know many people here.
彼らはこの街に引っ越してきたばかりだから、ここで多くの人を知っているはずがない。
9.It rained every day during their holiday, so they ( ) a nice time.
休日中、毎日雨だったから、楽しい時を過ごしたはずはないね。
10.I want to ( )read English newspaper.
私は英字新聞が読めるようになりたいです。