英語学習

「~したほうがいい」は英語でなんていう?【失礼にならない表現】

図書館でパソコンを広げる男性

「~したほうがいい」と英語で人に助言をするときは、いつも『had better』を使うと思い込んでいませんか?
『had better』の他にも、意味の強さや状況に合わせていろいろな助動詞の使い分けがされていますので、ここで色々ご紹介したいと思います。

「~したほうがいい」と英語で表現するときに使える助動詞

「~したほうがいい」と英語で表現するときに使える助動詞

みなさんが日本語で助言するとき、状況の深刻さやアドバイスする側の気持ちの強さによって「~した方がいい」や「~するべきだよ」、またはもっと強く「~しなくてはいけないよ」というように言葉を変えますよね。
英語でも同様のことが言えます。
よく使われる「助言」を表す言葉を意味の強さ順に並べると以下のようになります。(ルミナス英和参照)

  1. should
  2. had better
  3. have to
  4. must

『should』がいちばんソフトで、『must』がいちばん強い助言・意見の言い方になっています。
それではそれぞれの言葉の意味と使い方をみていきましょう。

いつでも誰にでも使える『should』

shouldは「~するべきである」と意味を覚えている方も多いかと思います。
そのせいか強い命令的な口調だと誤解されがちですが、違います。

shouldは幅広い色々な状況で助言や意見を言うときに安心して使える言葉です。
意味は「~した方がいいですよ(しなさいよ)」と柔らかい助言となります。
否定形は『should not 』で「~しない方がいいですよ」となります。

例文:It is a good movie.You should see it.
訳:いい映画だよ。観に行くといいよ。

例文:You should be in the test center to check in advance.
訳:事前に試験会場に下見に行った方がいいよ。

shouldは「~する方があなたにとって良いことだ」と前向きなニュアンスとなります。

特定の状況で使う『had better』

had betterはbetterという単語があるせいか、ソフトな良いイメージを持たれがちですが、話し手の判断が強く現れる表現なので、失礼な印象を与えることもあります。
目上の人には使わない方がいいです。

またshouldと違ってある特定の状況で「あとで困ることになるから~した方がいいよ(しなくてはだめですよ)」という少し脅迫的なニュアンスを含みます。
否定形は『had better not』(~しない方がいいです)となり『not』の位置に注意してください。

例文:It might rain.You had better (=You’d better) take an umbrella.
訳:雨が降るかもしれない。傘をもっていった方がいいよ(濡れると困るから)。

例文:You had better not (=You’d better not) drive so fast on such a busy street.
訳:こんなに混んだ道路でそんなに速く運転しない方がいいよ(事故でも起こしたら大変だから)。

義務を表す『have to』

have toは「~しなければならない」と少し強めの助言になります。
特にhave toは「周囲の状況からそうしなければいけない義務」を表現したい場合に使われます。

例文:Tom has to fly to NY once a month on business.
訳:トムは出張で月に一度はニューヨークへ飛行機で飛ばなくてはなりません。

例文:You have to get up at 3:00 every morning to deliver newspapers.
訳:あなたは新聞配達のために毎朝3時に起きなければなりません。

また否定形は『don’t / doesn’t have to』となりますが、意味が「~しなくてもいい/~する必要がない」となりますので注意してください。

意見を主張する『must』

最後は最も強い助言となるmustです。
have toと違ってmustは話し手の強い意見や希望を表し、強い命令的な意味合いを持つこともあるので使う相手に注意が必要です。

例文:You must come and have tea with us.(参照元:ルミナス英和)
訳:ぜひうちにお茶を飲みに来てください。

例文:You must meet Mr. Tanaka.
訳:田中さんにぜひ会うべきだ。

例文:She must study English much harder if she wants to work for a multinational company.
訳:もし国際企業で働きたいならば、彼女はもっと真剣に英語の勉強をするべきだ。

また否定形は『must not / mustn’t』で、「~してはいけない」と言う禁止の意味になります。
『don’t / doesn’t have to』が「~しなくてもよい」となるので違いに気をつけてください。

『must』は書面で書かれた規則や指示にもよく使われますので、ぜひ覚えておいてください。

例文:Your term paper must be submitted by the end of this month.
訳:学期末レポートは今月末までに提出してください。

例文:You must fill in this document with a black pen.
訳:黒のペンでこの書類に記入してください。

その他の「~したほうがいい」を英語で丁寧に伝える表現

その他の「~したほうがいい」を英語で丁寧に伝える表現

先ほどの表現とは違い、誰に対しても、どんな状況でも使える丁寧な助言の仕方をご紹介します。

『suggest』を使う

suggestには「(控えめに)<~してはどうかと>提案する」と言う意味があります。

例文:I suggest (that) we (should) take a break and finish this later.(参照元:ロングマン)
訳:休憩にしてこれは後で片付けましょう。

例文:I suggest (that) he (should) do it.
訳:彼はそうした方がいいですよ。

()内の言葉は省略可能です。
もともとshouldが入っていた箇所が省略されるので、そのあとの動詞は原形のまま残ることになるのに注意してください。

『would』を使う

wouldは伝える内容を婉曲的にする言葉なので、「丁寧な助言」となります。
どこでも誰にでも使え、これ1つ覚えておくだけで重宝しますよ。

『It would be better (for someone) to do~. 』で「(その人が)・・・する方がいいですよ」となります。

例文:It would be better to add more photos to our website.
訳:私たちのウェブサイトにもっと写真を追加する方がいいですよ。

例文:It would be better for her to study abroad for further research on the subject.
訳:そのテーマをさらに研究するために彼女は留学した方がいいです。

「~したほうがいい」を英語で表現する方法まとめ

会話の中で助言や提案を求められたりすることって結構ありますね。
相手の気持ちを思いやりながら自分の意見を言えることは国際人としては大切なマナーですよね。

ぜひここでの表現を実戦で生かしてみてください。