英語・英検の勉強方法

音読を最大限効果的にするための4つのステップとは

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英語の上達にとって必要不可欠な学習方法の一つが音読です。
しかし、ただ闇雲にしていてもあまり効果はでません。

そこでオススメしたいのが音読の効果を最大限にするため4つのステップです。
たった4つのことをするだけで、誰でも簡単に音読の効果をあげることができます。

音読って英語力アップに効果があるの?

音読って英語力アップに効果があるの?

英語の成績をアップする効果的な方法として、音読は今や定着しつつあるメソッドのひとつですね。
私自身も音読が効果的だと言われる前から、ずっと英語の音読をしてきた一人です。

中学1年生の時の英語の先生がとにかく音読を重視される方で、今思えば理にかなった勉強法だったわけですね。
ひたすら音読だけを行う英語音読塾もいくつかあるようです。

音読を最大限効果的にする4つのステップ

音読を最大限効果的にする4つのステップ

音読って実は物凄い効果を発揮するんです。

アンチエイジング対策として、音読を推奨している東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太先生も、特に英語の音読は脳の活性化に絶大な効果をもたらすため、英語学習の面から見て非常に有益だとしています。
音読で脳トレすると記憶力が20%も上がると言うデータも。
外国語である英語をマスターするには記憶力に頼る部分が大きいので、是非日頃の英語学習に音読は取り入れたいですね。

では、具体的に英語ではどのように音読を始めたらいいのか、またどう発展させていけばよいのかについて、ここでは4つのステップに分けて紹介していきたいと思います。

4つのステップ
  1. 教材選び
  2. リスニング
  3. 意味の確認
  4. チャンキング音読

音読の効果を最大限にするステップ1:教材選び

音読の効果を最大限にするステップ1:教材選び

音読教材としてあまり難しいものはお勧めできません。
少し難易度の低いものから始めましょう。
続けることがまず大切ですから、モチベーションが維持できるぐらいのレベルがオススメです。

音読初心者~中級者の方には、中学2~3年の英語の教科書がちょうどいいと思います。
そして、必ず音源CDと一緒に用意してください。

社会人の方で教科書がない人は、ヤングアダルト向けのペーパーバックの中から気に入ったものを見つけてもいいかもしれません。
CD付きの本も出ているので、こちらもCDと合わせて用意しましょう。

音読の効果を最大限にするステップ2:リスニング

音読の効果を最大限にするステップ2:リスニング

教材が決まったら、ステップ2はリスニングを行います。
ここではネイティブによる正しい音読を何度も聴きながら、ポーズが入るところにスラッシュを入れていきます。(具体的な方法はステップ3で紹介します)

文章を息継ぎなしで一気に読むことって、あまりありませんよね。
必ず何箇所かにポースが入りますが、そのポーズがちょうど意味の切れ目となっています。

この意味のまとまりのブロックのことをチャンク(chunk)と呼びます。
つまりスラッシュとスラッシュで囲まれた語群がチャンクというわけです。

音読の効果を最大限にするステップ3:チャンクごとの意味の確認

音読の効果を最大限にするステップ3:チャンクごとの意味の確認

英文にスラッシュを入れ、チャンクごとに分けたら、ステップ3では頭から英文を読んで和訳していきましょう。
その時、チャンクごとに音読をしながら訳すことがポイントです。
例えば次のように進めていきます。

例文:People heard / about the hole / on TV.
訳: 人々は聞いた / その穴について /テレビで

例文:They gathered / from all around / to see it.
訳: 彼らは集まった /いたるところから /それを見るために

このような感じで、意味のブロックごとに文頭から文末に向かって英語音読と和訳を繰り返していきながら、意味を確認していきます。

この時、正確な和訳はしなくて大丈夫です。
おおよその内容を頭に入れていくことを意識して、やってみてください。

音読の効果を最大限にするステップ4:チャンキング音読

音読の効果を最大限にするステップ4:チャンキング音読

最後のステップ4では、意味が確認できたところで本題の音読を始めます。
ここで一番大切なことは正しい発音に徹底してこだわることです。

CDを使って何度も発音やアクセントを聴きこんでください。
最終的には「真似る」ということに尽きると思います。
棒読みではなく、チャンクごとの強弱・リズムも真似て読むことが重要です。

またしっかり声に出して英語を読むことは、はっきりとした通じ易い英語を話すためのよい訓練にもなります。
日本人は自信なさげに小さい声で英語を話す人が多いですが、ブロークンな英語でも堂々とした声で話す方が断然理解されるものです。

張りのある声をお腹から出すために、できたら立った姿勢での音読のほうが良いでしょう。
音読がスムーズにできるようになったらシャドーイングなどにも挑戦してみるといいですよ。

実際に4つのステップを使って音読をしてみよう

実際に4ステップを使って音読をしてみよう

実際に練習できるように、ご参考までに中学2年生と3年生の英語の教科書から一部抜粋を載せておきます。
音読教材として十分手応えを感じられるのではないでしょうか。

中学2年生(NEW HORIZON 2から)の出題

まずは、中学2年生の教材のものを実際に音読してみましょう。
※平成24年版を参照

There was an old shrine / in a village. One day / a storm came / and washed the shrine away.
The next day / people looked for the shrine.
But they only found a huge hole / in the ground.
It was deep and dark. Someone called into it, / “Hello? Can anyone hear me?”
No echo came back.
A boy picked up a stone / and threw it / into the hole. He listened, / but there was no sound.

中学3年生(NEW HORIZON 3から)の出題

次に少し難易度をあげて中学3年生レベルの英文を音読してみましょう。
※平成24年版を参照

These days, / many foreign sumo wrestlers / can speak Japanese / quite fluently. But most of them / knew little / when they came to Japan. It was not easy / for them / to learn Japanese. Sometimes / they made mistakes.
For example, / one young foreign wrestler / didn’t know the word “Okami-san” / at first. So / he confused “okami” / with “ohkami,” or “wolf.” He called her “Ohkami-san.” Everyone laughed.
The wrestler was shocked / to hear about his mistake. But he learned from it.

まとめ

以上、音読の効果を最大限にするための4ステップを紹介しました。

音読は今では一番重要視されている英語勉強法のひとつです。
しかし、ただたくさんの英文をやみくもに読んでいるだけでは、的外れな努力となってしまいます。

お手本であるネイティブスピーカーの音源を何度も参考にして、発音・アクセント・イントネーション・リズムといった総合的な要素を体得することが語学の上達には不可欠です。
時間がかかると思われるかもしれませんが、毎日10分でもいいので、6ヶ月~1年くらいのスパンで取り組んでみてください。

使用している教材が物足りなくなったら、どんどんとレベルアップしたものを使っていけばよいので、ある意味終わりがない道のりかもしれません。
今日から始めれば、1年後あなたの英語は今より断然素晴らしいものになっているはずです。
毎日コツコツを決して忘れないように挑戦してみてください!