英語表現を勉強していて、混同しやすい『used to do』と『be used to 〜ing』の意味の違い。
どちらが『~に慣れている』でどちらが『以前は~していた』か迷いますよね。
この記事では、違いや使い方などを徹底分析していきます!
目次
be used to ~ingの使い方
まずは『be used to ~ing』の使い方について見ていきましょう。
be used to ~ing :~に慣れている
まずは形をしっかり頭に入れてください。
会話ではよく使われる表現です。
ここでのポイントは発音と〜ing形です。
be used to ~ingのポイント
まずは、発音をしっかりと頭に入れましょう。
be used to ~ingはビーユーストゥ・アイエヌジーと発音込みで何度も口ずさんで形を理解します。
これで『~することに慣れている』(状態)と訳します。
このtoは前置詞ですから、後ろは動名詞(動詞の~ing形)以外にも名詞、代名詞を置くことができます。
usedのdは発音されませんので、注意してくださいね。
このusedは「使う」と言う意味の動詞use「ユーズ」の過去・過去完了形とは違いますので、ご注意を!
be used to ~ingの例文
be used to getting up early in the morningで早起きに慣れているとなります。
もちろんbe動詞は主語や時制で変化します。
さらに複数の例文を紹介しますので、be used to ~ingの意味を確認してみてください。
例文:Tom is used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れている。
例文:Tom was used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れていた。
例文:They are used to getting up early in the morning.
訳:彼らは早起きに慣れている。
be used to ~ingの疑問文や否定文の作り方は?
英語ではbe動詞が含まれている文は全てbe動詞を文頭に出して疑問文にします。
また、否定文はbe動詞の後ろにnotを入れるだけです。
be used to ~ingの場合も基本通りなので、難しいことはありません。
例文:Is Tom used to getting up early in the morning?
訳:トムは早起きに慣れていますか?
例文:Tom is not (isn’t) used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れていません。
上記のようになります。
getとbecomeを使う応用したbe used to ~ingの使い方
beのところをgetに入れ替えると意味が慣れているという状態から慣れるというアクションに変わります。
例文を見てみましょう。
例文:Tom has got used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れました。(現在完了)
例文:Tom got used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れました。(過去)
例文:Tom gets used to getting up early in the morning.
訳:トムは早起きに慣れます。(現在)
be used to ~ingのbeの部分が『has got』『got』『gets』に置き換えられただけで、他は同じです。
上の例は現在完了形、一般動詞の過去形、現在形の形をしています。
なので、疑問文を作るときは、それぞれhas、did、doesを文頭に出して以下のようになります。
例文:Has Tom got used to getting up early in the morning?
訳:トムは早起きに慣れましたか?(現在完了)
例文:Did Tom get used to getting up early in the morning?
訳:トムは早起きに慣れましたか?(過去)
例文:Does Tom get used to getting up early in the morning?
訳:トムは早起きに慣れますか?(現在)
また、このgetの代わりにbecomeも全く同じように使うことができます。
覚えておいてくださいね。
used to doの使い方
皆さんが『be/get used to ~ing』と混同するのはこの表現ですね。
これもまずは形をしっかり頭に入れてください。
used to doはユーストゥ・ドゥと発音も含めて何度も口ずさんで記憶させましょう。
意味は二つあります。
- ①以前は~した(過去の規則的行為・習慣を表す)
- ②以前は~であった(現在と対比させた過去の状態を表す)
このtoは不定詞のtoですので、後ろは動詞の原形が来ます。
be動詞の場合は原形のbeがくることになります。
used to doの基本的な使い方
では例文とともにused to doの基本的な使い方を詳しく見ていきましょう。
例文:He used to drive to work every day.
訳:以前彼は毎日車で通勤していました。(今は車通勤していない)
例文:He used to be outgoing.
訳:彼は昔は社交的だった。(今は社交的でない)
『used to drive to work』で以前は車で通勤していましたと過去の規則的行為・習慣(前述した①)を表しています。
一方『used to be outgoing』で昔は社交的だったと現在と対比させた過去の状態(前述した②)を表現しています。
上の2つの例からわかるように、現在ではもはやその行為・習慣や状態が続いていないことを示唆しています。
また上記の例を過去形を使って下記の例文のように表現した場合は、単なる過去の事実を述べているだけです。
彼が現在も車通勤なのか、現在も社交的かどうかは全くわかりません。
例文:He drove to work every day.
訳:彼は毎日車で通勤していた。(今も車通勤かどうかは分からない)
例文:He was outgoing.
訳:彼は社交的でした。(今も社交的かどうかは分からない)
used to doの疑問文や否定文の作り方は?
used to doは過去の常習的行動や状態を表す表現ですから、時制は過去です。
一般動詞を使った過去形の英文を疑問文、否定文にするときと同じ手順で作ります。
例文:Did he use to drive to work every day?
訳:彼は以前は毎日車で通勤していましたか?
例文:He didn’t use to drive to work every day.
訳:彼は以前車では毎日通勤していませんでした。
例文:Did he use to be outgoing?
訳:彼は昔は社交的でしたか?
例文:He didn’t use to be outgoing.
訳:彼は昔は社交的ではなかった。
ここで注意ですが肯定文中のused to drive/beが疑問・否定文ではuse to drive/beに変化しています。
used toが過去形で、その原形がuse toだと考えると良いです。
There is (are) 構文でも使えるused to doの使い方
よく会話で『以前~があったよね。』と言う表現使いますよね。
used to doは『There is (are)』と組み合わせて『There used to be ~』となり、以前~があったと言う意味になります。
状態を表すbe動詞を使っているので、現在と対比させた過去の状態を表しているのです。
例文:There used to be a school here.
訳:以前ここには学校がありました。
例文:There used to be a lot of trees in the park.
訳:以前公園にはたくさんの木がありました。
どちらも過去の状態を示しており、今は学校もたくさんの木もないことを示唆しています。
used to doとwould doの違い
以前はよく~したという意味を表す表現がもう一つあります。
would doです。
used to doとwould doは使い方に違いがあります。
used to doは過去の規則的な行動や状態について述べるときに使われると上で説明しましたね。
一方would doはよく~したものだったという過去の不規則な反復行為・行動を表したいときに使います。
そういった不規則性を表すためにwouldはoften『よく』 やusually『たいてい』とともに用いられることも多いです。
used to doとwould doの違いの例文
used to doとwould doのさらに詳しい違いを例文で見てみましょう。
①例文:I used to teach English to kids in Japan.
訳:私は以前日本で子供達に英語を教えていました。(過去の規則的行為)
②英文:I would often teach English to kids in Japan.
訳:私は日本でよく子供達に英語を教えたものでした。(過去の不規則な反復行為)
①は相当長い期間、仕事として英語を教えていたことを意味し、過去の規則的行為を表すused toを使います。
②は仕事として長期間教えたというよりは、ちょくちょく頼まれてとか、必要なときに教えていたというように、過去の不規則な反復行為なのでwouldを使います。
『以前は〜であった』過去の状態を述べるときはいつも『used to do』
もう一つused to doとwould doの違いは、『昔は~であった』というような過去の状態を述べるときはいつもused to doを使うということです。
例文をみてみましょう。
③例文:He used to live in London.
訳:彼は以前ロンドンに住んでいました。
④例文:There used to be a church over there.
訳:昔はあそこに教会があった。
⑤例文:I used to have a dog when I was a child.
訳:私は子供の頃、犬を飼っていました。
③④⑤の英文は過去の常習的な状態を意味しているので、wouldではなくused toを使います。
過去の状態を表すときはlive, be, have などの状態を表す動詞と一緒に使います。
『used to live~』『used to be~』『used to have~』と代表的なものを三つまとめて覚えておきましょう。
まとめ
used to doとbe used to ~ingの意味の違いや使い方は理解できたでしょうか?
もう一度比較をして整理をしておきましょう。
be used to ~ing | ~に慣れている(状態) |
---|---|
get/become used to ~ing | ~に慣れる(動作) |
used to do | 以前は~した(過去の規則的行為・習慣) |
would (often/usually) do | 以前は(よく/たいてい)~したものでした( |
used to be/live/have | 以前は~だった/住んでいた/持っていた( |
形が似ている表現ですので、やはり何度も例文を音読し、同時に意味をしっかりとインプットしながら、確実に記憶しておくことが大切だと思います。
会話では頻出する言い回しです。
マスターして、自由に使いこなせるようにしてくださいね。
used to doとbe used to〜ingを使用した問題
ここで問題に挑戦して、どれくらい使い方が理解できているかを確かめてみましょう。
( )に適切な単語を入れてください。
問題1.I used to ( ) very long hair when I was younger.
私はもう少し若かった頃は、とても長い髪をしていました。
問題2.You have to get used to ( ) on the left here in Japan.
ここ日本では左側運転に慣れないといけませんよ。
問題3.I’m the boss here! I’m not used to ( ) told what to do.
ここでは私がボスだ!指図されることに慣れていないんだ。
問題4.There used to ( ) a hotel near the airport, but it was knocked down a few years ago.
空港の近くに、昔はホテルがあったけど、2~3年前に取り壊された。
問題5.I’m used to ( ) alone.
一人暮らしには慣れています。
問題6.I used to ( ) alone.
以前は一人で暮らしていました。
問題7.Tom used to ( ) my best friend, but we aren’t good friends any longer.
トムは以前は親友でしたが、もう私達は友人ではありません。
問題8.Kathy used to ( ) a lot of money on clothes.
キャシーは以前洋服にたくさんお金を使っていました。
問題9.We ( ) often have dinner together after work.
私たちは仕事の後、よく夕食を一緒に食べたものでした。