英語の分詞には二つの使い方があります。
過去分詞(-ed)と現在分詞(-ing)です。
意外に違いを理解していないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、edとingをつける時の違いのポイントについて解説していきます。
目次
形容詞のedとingをつける時の違いって?
英語の形容詞で-ingと-edで語尾が終わっているものがたくさんありますよね。
たとえば以下のものをみてください。
- boring – bored
- interesting – interested
- exciting – excited
- tiring – tired
上はほんの数例ですが、-ingと-edの形を両方持っている形容詞が英語には豊富にあります。
実際の会話や英作文でもどちらを選んだらいいのか、皆さんも悩んだ経験があるのではないでしょうか。
ではどんな場合にどちらを使うかの選択基準があるのかポイントをみていきましょう。
「人」が主語のときは-ed、「物・事柄」が主語のときは-ingを使う
まずは例文を見て比較してみましょう。
例文:I am excited about my trip to Hawaii.
訳:私はハワイ旅行でワクワクしています。
例文:A trip to Hawaii is exciting to me.
訳:ハワイ旅行は私にとってワクワクします。
上の二つの文は同じ意味ですが、それぞれ『主語』が違うところが大きなポイントなんです!
上の文は私が主語で、下の文はハワイ旅行が主語になっています。
つまり、「私」が主語の場合はexcited、「ハワイ旅行」が主語のときはexcitingを使うことになりますね。
なぜ主語によってedとingが変わるの?
主語によってedとingの使い方が変わるのはなぜでしょうか。
その区別の仕方は、英語の考え方にあります。
exciteなど感情を表す言葉の意味を辞書で調べたことありますか?
exciteは「ワクワクさせる」と言う意味の動詞だと説明されています。
形容詞として使っているexcitedはもとは動詞exciteの受け身形で「ワクワクさせられた」と言う意味なんです。
英語はとても論理的な言葉で、「人がワクワクした」と表現したいとき、「人はワクワクさせられた」と考えるのです。
そのため過去分詞形である-edを選びます。
人は自分からひとりでにワクワクするのではなく、何かワクワクさせてくれる原因があって、「ワクワクさせられる」と考えるのですね。
一方excitingは受け身の意味はなく、物・事柄が「ワクワクさせるような」と言う意味になります。
主語によって変わるed・ingの違いの理解を深めよう!
もう少しedとingの理解を深めるために、さらに例文を見ていきましょう。
上の例で人が主語になるときは、『be動詞+-ed』となり、形としては受け身表現と同じだと説明しました。
be動詞以外にも一緒に使われることが多いものがあります。
- seem
- look
- get
- become
- feel
- 使役のmake
といった英語です。
以下の例文を見てみましょう。
例文:Tom is satisfied with my explanation.
訳:トムは私の説明に満足している。(「~である」状態)
例文:Tom gets/becomes satisfied with my explanation.
訳:トムは私の説明に満足する。(「~になる」action)
例文:Tom seems satisfied with my explanation.
訳:トムは私の説明に満足しているようだ。
例文:Tom looks satisfied with my explanation.
訳:トムは私の説明に満足しているように見える。
例文:Tom feels satisfied with my explanation.
訳:トムは私の説明に満足を感じている。
例文:My explanation makes Tom satisfied.
訳:私の説明はトムを満足させます。(=私の説明でトムは満足します。)
使われる動詞によって少しですが意味が違っているので注意してくださいね。
「人物評価」のときは「人」が主語でもedではなくingを使う
先ほど、「人」が主語の時は-ed、「物・事柄」」が主語の時は-ingとご説明しました。
次のケースを見てみましょう。
例文:Tom always talks about the same things. He’s really boring.
訳:トムはいつも同じことばかり話します。彼は本当に退屈な人です。
例文:Noisy kids are annoying in restaurants.
訳:騒がしい子供はレストランでは迷惑だ。
上の例文の場合、主語は彼と騒がしい子供です。
ですが、それぞれ退屈・迷惑に感じている主体としての「人」ではありません。
そのため、彼という人物が他人を退屈に感じさせる、騒がしい子供の存在が周りに迷惑を感じさせると言う意味になり、-ed形ではなく-ing形のboringやannoyingが使われているんです。
主語を変えると以下のように-ingから-edに形容詞も変わります。
- He is really boring.
= We feel really bored with him.(私たちは)彼のことをとても退屈に感じる。 - Noisy kids are annoying in restaurants.
= We feel annoyed with noisy kids in restaurants.(私たちは)レストランで騒がしい子供のことを迷惑に感じる
edとingの違いの問題にチャレンジしてみましょう!
edとingの選び方の基準は理解できましたか?
しっかりと違いを理解することで、細かなフィーリングを表現することができるようになります。
次にいくつか練習問題を載せました。
一度トライしてみて、理解度のチェックに役立ててくださいね。
edとingを使用した問題
正しいと思われるwordを選択してください。
問題1.The movie was (disappointing/disappointed).
その映画はつまらなかった。
問題2.Going to new places is always (exciting/excited).
新しい場所へ行くことはいつもワクワクします。
問題3.Did you meet anyone (interesting/interested) at the party?
パーティーで誰か興味をそそるような人間に会った?
問題4.Why do you always look so (boring/bored)?
なぜ君はいつも退屈そうに見えるの?
問題5.Mike is one of the most (boring/bored) people I’ve ever met.
マイクは今までに会った中で一番退屈な人の一人です。
問題6.At the end of a day’s work, I am often (exhausting/exhausted).
訳:一日の終わりには、疲れてヘトヘトになることがよくあります。
問題7:My job makes me (depressing/depressed).
私の仕事は私を沈んだ気持ちにさせます。(仕事のせいで私は沈んだ気持ちになります。)
問題8.Driving long distance is tiring/tired.
訳:長距離を運転することは疲れます。
問題9.I get very tiring/tired driving long distance.
訳:長距離運転で、私はとても疲れます。