TOEIC・英検などの資格試験、海外の顧客との英文メールのやり取り、海外旅行先など英文を読む機会はとても多いですね。
「英語文がスラスラと読めたらな~」と切望している方も多いと思います。
英語のリーディングが苦手だと感じている人でも、ちょっとした基礎的な準備と効果的な教材さえあれば、英語が楽しく読めるようになります。
実は英語の4つのスキル「読む・書く・聞く・話す」の中で一番早く学習の効果が実感できるのが「読む」なんです。
ここでは楽しく英文が読めるようになる色々な秘策をご紹介していきます。
目次
英語のリーディング練習方法①:単語・熟語をマスターする
みんさんが一番最初に直面する問題が語彙力ですよね。
一般的に英語学習が苦手な人の多くは単語・熟語学習を苦手としています。
そこでまずは基礎レベルの単語・熟語をマスターすることを目標にします。
基礎レベルの単・熟語をマスターすれば基礎的な英文の意味は大体理解できますし、派生語の意味も予想できたりします。
基礎レベルの単・熟語集を一冊選び、繰り返し覚えましょう。
ここで大切なポイントを3つ実行すると記憶率が断然アップします。
- 必ずCDなどの音源を使う
- 1つの単語につき1つの意味だけ覚える
- 一度にたくさんの単語・熟語を高速でざっと学習する
例えば50単語を5日でマスターしたいなら、毎日50単語の学習をざっとでいいので5日間繰り返します。
毎日10語ずつコツコツと5日間学習するよりも、断然記憶に残ります。
1単語ずつスペルを手で書いて意味を覚える方法はNG!
何度も見ているうちにスペルは自然と覚えられるものです。
英語のリーディング練習方法②:文法力を向上させる
単語・熟語と並行して学習を進めたいのが文法です。
英文は文法というルールに従って書かれているので、最低限の文法力は正しいリーディングをする上では必要ですよね。
そこで基礎的な文法力をつけるのに効果的な方法があります。
それは高校受験用の文法問題集を活用することです。
中学3年間の文法項目が総合問題として編集されていますし、もう一度中学文法からやり直すのであればメンタル面でもハードルが低いのではないでしょうか。
教材選びで意識してほしい点は解説が丁寧な問題集を選ぶことです。
それさえクリアしていればなんでもOKです。
公立高校用の問題集をひと通り終えて基礎力をつけた方は、難関私立高校受験用にもトライするのもいいですね。
高校レベルの問題も入っており、なかなか手応えのある内容ですよ。
英語のリーディング練習方法③:スラッシュ・リーディングをする
単語・熟語力と文法力の基礎がある程度できたら、やっとリーディングのスタート地点に立ったことになります。
今までの少ない英文量から徐々に長い英文パッセージを読めるようになることを目指します。
英文の読み方としてぜひ習得しておきたいのは英語の語順のまま読むことです。
そのためにとても効果的な方法を1つご紹介します。
スラッシュ・リーディング(区切り読み)と呼ばれる手法です。
スラッシュリーディングでは英文を語順のまま理解できるように、意味のまとまりごとにスラッシュで区切って理解していく読み方です。
例えば、下の文をスラッシュで区切って頭から語順通りに読むと次のようになります。
I / am looking forward to / visiting my grand mother / this weekend / because / I /
haven’t seen / her / for almost a year.
わたし / 楽しみにしている / 祖母のところに行くことを / 今週末 / なぜなら / わたし / ずっと会っていない / 彼女に / ほとんど1年間
区切り方は自由ですが、大まかに主語・動詞・目的語・修飾語のかたまりで分けると自然と5文型の形になってくると思います。
区切って読むことで「翻訳」ではなく、文頭から「ざっくりと意味をつかむ」読み方ができます。
最初は時間がかかるかも知れませんが、慣れてくるともっと大きい間隔で区切れるようになり、さらに日本語を介さずに意味を理解できるようになれば、リーディングのスピードも格段に速くなり、またリスニングでもよく理解できるようになってきます。
英語のリーディング練習方法④:背景知識を考える
語彙力、文法力を習得すると同時に、英文の内容を理解する上で欠かせない要素はなんだと思いますか?
それは色々な分野の背景知識を身につけることです。
例えば『dark matter』という言葉を読んであなたならどう反応しますか?
これは以前どこかの模擬試験に出ていたトピックです。
宇宙空間に漂う仮説上の「暗黒物質」のことだと理解できればそのあとの英文を読み進めていくのに大きな助けになりますよね。
日本語でも自分がよく知らないトピックに関する文章は興味のある内容に比べて理解しにくいものです。
日頃から色々なことに興味をもち、雑学を蓄積しておくことは、遠回りなようで高いリーディング力を支える重要なファクターなんです。
英語のリーディング練習方法⑤:英文読書習慣をつける
英文リーディングの実力を今より少しでもアップさせようと思っている人は、難しい英文読解用の問題集などの購入を考えますよね。
最初からハードルが高いとすぐ息切れして積読状態になるのが関の山です。
そこでまずオススメしたいのはなんでもいいので毎日英文を少しだけ読む習慣を身につけることです。
「英文を読む」というと難しく聞こえますが、どんなジャンルのものでもいいので興味のあることを英文で読んで理解してみることです。
料理に詳しい人はレシピ、海外旅行が好きな人は旅行の案内、映画好きの人は新しい映画のリリース情報などを英語のサイトで検索してもいいですよね。
下は「鶏胸肉の詰め物」の英文レシピの一例です。
写真や動画付きが多いので、わからない箇所もイメージから理解できます。
また未知のレシピにトライするワクワク感もおまけについてきますよね。
Filling the Chicken Breasts: The Step-By-Step Guide
Split the breast and season with salt. Use a sharp knife to make a pocket in each breast, then season each breast inside and out with salt.
Make the filling. Grate the cheese and onion. Mix together the cream cheese, spinach, and garlic and add the grated cheese and onion.
Fill the breast. Use a soup spoon or your hands to scoop the filling into the pocket of each breast.
Pin the breast closed. Use a toothpick to hold each pocket closed by inserting it on either side of the pocket.
Brown the breasts. Brown the breast in a large skillet until golden on each side and the breast reaches 165°F in the thickest part.
英語のリーディング練習方法⑥:興味を持続させる英語オススメ教材を選ぶ
英語を読む習慣をつけるのはなかなか難しいものです。
受験生やまた必要に迫られて「絶対これだけは今日読むぞ」と実行できる人はいいですが、普通の人は三日坊主がいいとこですよね。
では一体どうすれば英文読書を持続させることができるでしょうか?
それは「何を読むか」に着目することです。
受験対策なら英語の教科書や各種試験の過去問を読む気にもなりますが、そこまで気力がわかない方には英文の量・難易度も含めて興味を持続させてくれるような内容の読み物が必要ですね。
以下色々なオススメ教材をあげてみました。
日本アニメの英語版で多読に挑戦
英文リーディングの力をつけるのに最適な方法は平易な内容の英文を多読するのが一番だと言われています。
多読するには内容がおもしろく、どんどんと読み進めたくなるものがいいですよね。
日本は世界に誇れるアニメ王国、しかも今ではたくさんの有名アニメの英語版が出版されています。
- ブラックジャックによろしく
- 君の名は。
- ONE PIECE
- ドラゴンボール
- 鬼滅の刃
- ドラえもん
- となりのトトロ
などなどその他たくさんの英語版が出ています。
もうすでに日本語版であらすじを知っている方は英語版でも楽々内容が理解できるでしょう。
小学館イングリッシュ・コミックスから出ている「ドラえもん」は易しい英文で、しかも日本語訳もついており、日常会話表現も学べるので、定評のある英語コミックです。
書籍やアプリ、Kindleなどで楽しみながら毎日の英文リーディングを習慣化しましょう。
簡単な洋書を多読
コミックよりはもう少し文学的なものが読みたい方には「ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ」や「ラダーシリーズ」がオススメです。
小説、ドラマ、映画、伝記など各ジャンルがそろっていて、豊富なラインナップが特徴です。
どちらも読み物がレベル別に語彙制限とともに書き直されています。
「ピアソン・イングリッシュ・リーダーズ」は主に古典映画や小説が多く、「ラダーシリーズ」はノンフィクションや日本の小説の翻訳版などもあります。
英語力が中学基礎レベルの人であれば一番易しいランクの読み物からトライし、だんだんとレべルアップしていくことも楽しみですよね。
辞書を使わないで速読を目指すなら今の自分のレベルより2~3ランク下のものを選んだ方がいいでしょう。
英語を英語で理解しながら、たくさんの洋書を読み込むと英文リーディングの実力がどんどんついてきます。
英語ニュースを読む
時事に詳しい人は「NHK WORLD – JAPAN」などのニュースもオススメです。
主に海外の人に向けて日本のニュースを報道しているサイトですが、日本の英語学習者も多く利用しています。
日本語でもわかっているニュースなので英語で読んでも、聞いてもたいへんよくわかると思います。
「背景知識」が英語の理解力に重要なことがよくわかりますね。
リスニングも組み合わせればさらに英語力アップをめざせる良い教材です。
英語のリーディング練習方法まとめ
ここでは英文リーディングの力をアップする方法や教材を色々ご紹介しました。
外国語の習得はやはりコツコツと毎日学習することが基本です。
まず英文を読むことを毎日の習慣とし、それを持続できるような平易な英語で書かれた、でも興味のある読み物からスタートすることがポイントだと思います。
まずは1ヶ月から毎日英文を読むことを継続してみてください。
論より証拠、必ず「英語で読むことは楽しい!」と思える瞬間が訪れますよ!