英検の最大のメリットはその資格が一生有効だということです。
就職などで即戦力が期待されるTOEICですが、こちらのスコアの有効期限は公式には2年です。
留学や就職などいろいろな分野でたいへん優遇される英検の資格。
まずは高校卒業時までに英検2級取得目指して頑張りましょう!
ここでは「英検2級リーディング問題」にフォーカスして得点アップの秘訣をお伝えします。
目次
英検2級のリーディングってどんな問題?
英検2級のリーディング問題は以下のように大問1~3で構成されています。
- 大問1:短文の語句空所補充
- 大問2:長文の語句空所補充
- 大問3:長文の内容一致選択
それぞれの大問と実践を交えた解説を順番にみていきましょう。
英検2級レーディング大問1:短文の語句補充問題
まずは、解答の手順と注意点をみていきましょう。
問題数は20問、時間は12分が目安です。
ここでは1~2文程度の長さから成る文の()内に入れる適切な語を選びます。
選択肢から内容にマッチした単語・熟語を選ぶ時、以下の点に注意してください。
- 文脈から肯定的か否定的か、順接か逆接かを大まかに判断する。
- 選択肢から明らかに違う語句を削除して、選択肢を絞る。
- 単語の意味が全くわからくても接頭語などをヒントに「よい意味の単語」か「わるい意味の単語」かを予想して、最終的に単語を選ぶようにする。
dis〜:「反対、非…、不…」
un〜:「…でない」
in〜:「不…、無…」
anti〜:「…に反対の」
pro〜:「…に賛成の、前に」など
単語の意味が全くわからなくても決して時間をかけ過ぎないことです。
知らない単語はいくら考えても意味は浮かんできません。
割り切って直感的に問題を進めていき、大問2&3での時間を確保する方が賢明です。
目安は一応12分ですが、長くても15分で終わらせましょう。
1問につき解答時間は35~45秒という感覚を身につけてください。
学習のポイント
ここではやはり「単語力」が重要です。
長文を読む際にも単語力は不可欠。
英検受検日を決めたら、計画的に英検2級用の単語集で勉強するのがベストです。
どの単語集でも英検過去問から出題された頻度の高い単語・熟語が編集してあります。
必ず音源を利用して、1単語1意味で単語を勉強することをオススメします。
英検2級レーディング大問2:長文の語句空所補充
まずは解答の手順と注意点の説明です。
問題数は6問、時間は18分が目安です。
[A][B]2つの長文の()に最適な語句を補充する問題です。
ここでは以下のポイントに従って正解を見つけるといいです。
- 設問は各パラグラフごとに1つずつあります。
まずひとつのパラグラフを最後までざっと読みます。 - 次に()の前後の文に集中して、ヒントになるキーワードやキーセンテンスが必ずあるのでそれを見つけます。
- 見つけたキーワードから()が順接/逆接か肯定的/否定的かを決め、選択肢から正解を選びます。
英検過去問を使った実践練習
以下の問題は2020年1月26日実施分の大問2[A][B]からの抜粋です。
[A]
In many cities around the world, tourism brings money into the local economy, helping to create jobs and improving public facilities. However, sometimes a city ( 21 ). This is the situation now being faced by Amsterdam in the Netherlands, a city well known for its historic and cultural attractions. Amsterdam currently attracts about 18.5 million visitors a year, and this number is rising.
1.provides better attractions
2.creates too many jobs
3.attracts too many visitors
4.improves its economy
(21)に入れる適語を選択する時にその前の『however』(逆接)にまず注目します。
ここではtoursimの利点を述べたあとに「しかし」となりその後に否定的な点が述べられることを予測します。
下の選択肢から否定的な内容のものは2と3です。
too〜は「あまりにも~すぎる」と否定的な意味合いを持ちますよね。
またパラグラフ最後の文では現在のアムステルダムの状況が述べられていて、「現在の旅行者数が多く、またその数が増加している」ことが述べられています。
よって正解は3となります。
[B]
Today, around one in ten people in the world do not have access to electricity. Instead, they rely on things like batteries, oil lamps, or wood for energy and light. However, these are often expensive and cause damage to the environment. Now, Sheila Kennedy and Juan Frano Violich have come up with a solution to these problems. They have developed a new device that ( 24 ). It is called the Portable Light and uses solar energy to create light and charge batteries.
1.needs batteries and wood
2.uses less money and more oil
3.is healthy and easy to use
4.is cheap and environmentally friendly
(24)に入れる選択肢を考える時、その直前のa new deviceに注目します。
なぜ「新しい装置」が要るのでしょうか?
ヒントとなる部分はさらに上の赤字部分で、「これら(電池、石油ランプ、薪)が高価であり環境にも有害である」「こうした問題点の解決策を思いついた」とあります。
「問題点の解決策」として『a new device』が開発されたので、()内は肯定的でしかもコストと環境に関する内容であるはずですね。
よって正解は4となりますね。
学習のポイント
文脈を把握して、空所に入れる適切な語を推測する力が試されます。
空所の前後だけを読んでも正しい解答は得られにくいので、まず全文をざっとでいいので速読して大意をつかむ練習が必要です。
その上で空所前後の接続表現や代名詞が指し示すものなどに注目して、正解のヒントとなるキーワードやキーセンテンスを素早く見つけることが重要です。
英検2級レーディング大問3:長文の内容一致選択
解答の手順と注意点の解説です。
問題数は12問、時間は35分が目安です。
ここでは[A][B][C]3つの長文問題が出題されます。
[A]はEメール、[B][C]はアカデミックな内容から成っています。
以下の手順に従って解答を見つけるといいです。
- [A]のEメールはヘッダーの部分(発信人・宛先、そして特に件名)を必ずチェックして、本文の内容を事前に予測しておきます。
- [B]は4つパラグラフから構成されており、設問は4問です。
この4つの設問はそれぞれ各4つのパラグラフの内容と順番に対応しているので、全文を読まなくても、パラグラフごとに区切って順に解答を見つけていけばいいです。
正解となる英文は本文をそのまま引用しているのではなく、違う言葉で同じ内容を言い換えています、つまりパラフレーズされているのでこの点に注意してください。 - [C]も4つのパラグラフから構成されいますが、設問は5問です。
1問目~4問目は[B]と同じように、パラグラフの順に設問内容が対応しています。
ここでもパラフレージングに注意しながら正解を探します。
第5問目は長文全体を理解していないと解答できない問題となっています。
英検過去問を使った実践練習
以下の問題は2020年1月26日実施分の大問3[B][C]からの抜粋です。
[B]
It is a good thing that people are living longer, but it does have some difficult aspects. One of these is that more and more people are suffering from diseases associated with getting older. The number of cases of high blood pressure, heart disease, cancer, and other illnesses is increasing. In Australia, for instance, a recent report said that people, on average, live 25 years longer than they did a hundred years ago. Now, there are many more people suffering from serious illnesses. One consequence is that each year countries have to spend more and more on medical care for older people.
What is one challenge that countries today have?
1.The number of people under the age of 25 that suffer from diseases such as cancer has increased rapidly.
2.The cost of providing healthcare is increasing because more people are living with serious illnesses.
3.People are unhappy with the way that governments try to prevent diseases.
4.People continue to cure illnesses in the same way they did a hundred years ago.
本文赤字部分で「高齢者の医療費がますます増大している」と記述されています。
同じ内容を言い換えている選択肢は2です。
[C]
Furthermore, the scientists hope that this research can be used to support people with dyslexia – a condition in which people have difficulty learning to read. Dyslexia is often caused by problems with the way the deep area of the brain works, and by gaining a better understanding of the way that part of the brain works, better treatments can be developed. Scientists believe that they will be able to create new techniques to make reading easier for such people.
The scientists suggest that their research can be used to
1.create treatments for people who have trouble reading.
2.develop a surgery to fix problems on the surface of the brain.
3.help teachers who teach young children how to read.
4.discover new tools that can be used to develop children’s skills.
本文赤字部分で「この研究は読みを習得できない状況ーDyslexia(失読症)を持った人々を支援するために使うことができる」と書かれています。
同じ内容を言い換えている選択肢は1となりますね。
学習のポイント
速読のトレーニングが必要です。
[A]のEメールでは要件は何かを、[B][C]では文章全体と各段落のテーマを意識しながら読む練習をしましょう。
問題集を使って答えあわせをする時は、正解の英文が本文中のどの箇所の言い換えかを常に確認する習慣を身につけてください。
英検2級のリーディングまとめ
英検2級リーディングで合格点をとるにはある程度の単語力と速読力が必要です。
英検2級用の単語集を日頃からコツコツと学習し、ある程度単語力がついたら時間制限をつけて正解を出す練習「タイムド・リーディング」をしていくことをオススメします。
また英検公式サイトから直近の過去問・解答3回分が無料で閲覧できます。
ぜひご活用ください。