英検2級において、高得点をマークする効果的な書き方とはなんでしょう?
ここでは英検2級ライティングで高得点につながるテクニックをわかりやすく解説していきます。
目次
英検2級のライティングは確実な得点源
みなさん英検2級の一次試験でライティングの配点をご存知ですか?
リーディング650、ライティング650、リスニング650。
つまりライティングだけの配点で1/3を占めるのですから、ここで高得点をマークすることは合格に大きくつながります。
またリスニングやリーディングと比べて短期間で得点をアップできることも魅力です。
一次試験筆記の部は4問から構成されていて、下記のようになっています。
- 1.短文の語句空所補充
- 2.長文の語句空所補充
- 3.長文の内容一致選択
- 4.英作文
試験時間は全部で85分、ライティングは最後の第4問目となり残り時間が少なくなりがちです。
そこで英検2級のライティング(語数の目安80語~100語必要)には最低でも20分を確保できるように解答時間のペース配分を計画的にすることが重要なカギとなります。
英検2級のライティングで大切なのは「英文構成」
英検2級の英作文は「以下のTOPICについて、あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。」と指示されます。
つまり与えられたTOPICについて自分の意見と理由2つを書くことが求められています。
たとえ上手い英文表現であったとしても、だらだらとポイントから外れたことを書いても得点にはなりません。
正しい「英文構成」に沿って書くことがとても重要です。
英検2級のライティングでこれだけは是非覚えよう!「英文構成」の定番パターン
では具体的にどんな構成で書けばよいのか、典型的なパターンを見ていきましょう。
- Intro:自分の意見を述べる(賛成か、反対か)
- Body:理由とそれをサポートする具体例を挙げる
- Conclusion:結論として自分の意見をもう一度主張
上の①②③の構成をまず頭に入れて、英作文の際の基本的な流れにします。
ではそれぞれの項目を詳しく見ていきます。
英文構成①:Introの書き方
Introでは与えられたTOPICについて、「賛成」「反対」を決めます。
ここで注意点が3つあります。
まず1つ目は、嘘の意見を書いてもOKということです。
賛成か反対かを決める際は、自分の意見に一致する必要はないということです。
意見として書きやすい方を選びましょう。
そして2つ目は、賛成のみか反対のみの意見に徹すること。
テクニックとして「反対意見の一部もわかるが、でも・・・」といった譲歩的な書き方がありますが、英作文に慣れていないうちは、賛成意見(反対意見だけ)を書くようにします。
その方が論点がブレなくて論旨が一貫します。
そして最後は、問題文の英文をうまくパラフレーズして使うことです。
Introで「~という意見に賛成、反対です」と書く場合、問題文の英文をそのままの形で使うのはできるだけ避けましょう。
問題文の英文を参考にしながら、もう一度自分の英語で同じ内容を言い換えます。
難しいことはありません。
能動態を受動態に変えたり、動詞を同じ意味を持つ他の動詞に変えたりと色々方法はあります。
英文構成②:Bodyの書き方
BodyではIntroで述べた自分の意見をサポートする理由2つと、それぞれの理由に具体例を挙げます。
理由を自分で考えてももちろんいいですが、問題文に提示されているPOINTSから書けそうなものを2つ選ぶといいです。
理由を述べたあとにはその理由を裏付けるような具体例を必ず入れて説得力をアップします。
また具体例を入れることで要求されている字数がクリアしやすくなります。
英文構成③:Conclusionの書き方
ここでは結論としてもう一度自分の意見「賛成」か「反対」かを述べます。
内容は全くIntroと同じになります。
しかしIntroの英文をそのままここに使うのはオススメできません。
英語は繰り返し同じ表現を使うことを好みません。
Introと少し英文表現を変えて、同じことを述べるようにしましょう。
ここでも問題文の英文をそのままコピーをするのはできるだけ避けましょう。
英検2級実践用のテンプレート
Intro/Body/Conclusionの書き方を定番パターンとしてまとめました。
この通り暗記してしまえば、英文構成的には完璧です。
あとは理由と具体例の英文を自分で考えるだけです。
-
Intro(自分の意見を述べる:2文)
- I agree with the idea that 〜/In my opinion,〜/I think (believe) that 〜
- I have two reasons to support my opinion./There are two reasons for my opinion.
-
Body(理由2つとそれをサポートする具体例:4文)
- One reason is 〜/First(ly), 〜(理由1)
- For example, 〜/For instance, 〜/In my experience, 〜(具体例1)
- Also, … / The other reason is 〜/Second(ly), 〜(理由2)
- For example, 〜/For instance, 〜/In my experience, 〜(具体例2)
-
Conclusion(結論として自分の意見をもう一度主張:1文)
- Because of these reasons, I agree that 〜/For these reasons, I believe that 〜/Therefore, I support the idea that 〜
ここではIntroで使った表現と同じ表現は用いないように注意しましょう。
英検2級ライティングを実践してみよう!
さて今までの英文ライティングの手順に従って実際に英文を書いていきましょう。
以下は2020年1月実施分の英検2級のライティング問題です。
- TOPIC
- POINTS
Some people prefer to buy food produced in their local area. Do you think more people will buy locally produced food in the future?
●Local economies ●Safety ●The environment
4つの手順を考えてみましょう。
- 賛成か反対か決める
- 2つのPOINTSを理由として選ぶ
- 理由をサポートする具体例を考える
- 自分の意見を再主張
ここでPOINTSを選ぶとき、提示されたままの言葉を使う必要はなく、その観点からの意見が書ければOKです。
ここでは賛成意見の方が書きやすいと考え「賛成」として意見を書いてみます。
まずPOINTSを念頭に賛成点を複数書いてみます。
- TOPIC
- 賛成する理由
「将来もっと多くの人が地元産の食材を買うようになると思うか?」
①地元産だから鮮度が良く、防腐剤等を使用しなくていいので安全である。
②栽培者の顔が見え安全である。
③運送費用がかからないのでその分安くなる。
④地元の特産品が味わえ、季節感を感られる。
⑤地域の農家さんたちを経済的に支援できる。
⑥遠くから運搬の必要がないので、CO2排出の点からも環境に優しい。
ここではこの中から①と⑤を選び、それぞれ POINTSの『Local economies』と『Safety』に関連づけて書いてみたいと思います。
以下解答例です。
できるだけ平易な表現にしてみました。
英文構成がしっかりしていれば高得点はねらえる内容です。
I think more people will buy food produced in their local area in the future. I have two reasons to support my opinion.
One reason is that locally produced food is fresh and safe. Local food is quickly delivered to us and chemicals are not necessary to keep it fresh.
The other reason is that buying local food economically supports local farmers. For example, if we spend money on local food, that money will go to the local farmers, which will also make our local area active.
Therefore I agree with the idea that more people will become interested in buying local food in the future.
(106 words)
ここでは以下の点に注意してください。
- 段落分けをしないで続けて書いてもOKですが、段落ごとに改行するか、また段落冒頭部を少し下げて書く方が読みやすいと思います。
- 短縮形を使わない。
- 各パラグラフには1つのアイデアのみ書き、「地元経済」の段落では「地元経済」のことだけ、「安全性」についての段落では「安全性」だけを書き、混ぜこぜに書かないようにします。
例)can’t→cannot / don’t→do not / isn’t→is not に変えます。
欲張ってポイント以外のことを書くと逆に大きなマイナス効果となってしまいますので気をつけてくださいね。
英検2級のライティングまとめ
いかがでしたか?
英検ライティングで問われる内容は私たちの日常でも常に話題となるような一般的なもので、ことさら難しいことについて書くことは要求されません。
とはいえ日頃から自分の考えを短くまとめることに慣れておくことは大切です。
過去問からどんなトピックが問題となっているかを調べ、自分ならどう意見を書くかを事前にシミュレーションしておくといいですね。