「~すべきである」という意味で助動詞『should』を使うことは中学校で習いましたね。
また多くの学習者にとって馴染みが薄いのですが、『should』は「~のはずだ」という意味も持っていて、とても役立つ表現です。
ここではこれら2つの意味を中心とした『should』の色々な使い方を例文とともにご紹介します。
目次
shouldの2つの意味と使い方①:「~すべきである」
「義務」「提案」「助言」などを伝えるときに使います。
また全く同じ意味・使い方をする『ought to』があります。
shouldと入れ替え可能ですが、shouldの方がよく使われており、特に否定形の『ought not to』はまれです。
例文:You should see a doctor.
=You ought to see a doctor.
訳:医者に診てもらった方がいい。
例文:We should not resort to violence.
=You ought not to resort to violence.(まれに使います)
訳:暴力に訴えるべきではない。
shouldとmustの違い
shouldに比べてmustは強い強制を表し、場合によっては相手に不快感を与えることがあるので注意が必要です。
- You should not smoke here.(ここではタバコを吸わない方がいい。)提案
- You must not smoke here.(ここでタバコを吸ってはいけない。)禁止
shouldの2つの意味と使い方②:「~のはずである」「~するだろう」
「推量」「可能性」などを伝えるときに使います。
この意味でのshouldの使い方はあまり馴染みがないようなので、是非覚えておいてください。
以下例文を見てみましょう。
例文:They should arrive by 10:00.
訳:彼らは10時までには到着するはずだ。
例文:There should’t be any problem with it.
それに関しては何の問題もないはずだ。
shouldのその他の応用した使い方と意味
少し応用したshouldの使い方や意味も例文とあわせて紹介します。
should + have + 過去分詞:「~すべきだった(のに)」
should「~すべきである」の応用バージョンです。
shouldの後ろに「完了形」つまり『have+過去分詞』を置くことによって、意味が「~すべきだった(のに)」と過去の行動に対する反省や後悔を示す表現になります。
会話では非常によく使われる便利な表現です。
例文を見てみましょう。
例文:We should have saved more money for our retirement.
訳:私たちは退職に備えてもっと貯金をすべきだった。
例文:I shouldn’t have drunk coffee before going to bed.
訳:寝る前にコーヒーを飲むべきではなかった。
should + have + 過去分詞:推量・予想/予想に反する事柄
先ほど上で紹介した英文と全く同じ形ですが、こちらは「~するはずだった(のに)」(予想に反する事柄)・「おそらく~した(してしまっている)はずだ」(推量・予想)という使い方をします。
意味が違いますので気をつけてください。
こちらはshould「~のはずである」の応用バージョンとなります。
例文:His plane should have arrived at Narita by now.
訳:彼の飛行機はもう成田に着いたはずだ。(推量・予想)
例文:Our train should have arrived an hour ago.
訳:私たちの列車は1時間前には到着しているはずだった。(予想に反する事柄)
例文:We should have finished the job by next week.(参照元:ロングマン)
訳:来週までにはその仕事は終えてしまっているはずだ。(推量・予想)
例文:Our team should have won.(参照元:ロングマン)
訳:われわれのチームが勝つはずだった。(予想に反する事柄)
上の例文から分かるように『by』(~までには)を伴っている場合、「~までにはおそらく~してしまっているはずだ」という現在・近未来の行動・出来事の完了を推量・予想する意味となります。
how/why should…?:一体どうして(なんで)・・・なんだ?/・・・なわけがないだろう
疑問詞とともに会話で使われるインフォーマルな表現です。
このshouldは疑念・不可解の気持ちを表します。
例文:How should I know how to fix it? (参照元:ロングマン)
訳:修理の仕方なんて私が知るわけないだろう。
例文:Why should he say such a thing to you?
訳:なぜ彼はあなたにそんなこと言うのだろうか?
that節の中で用いるフォーマルなshould
形容詞・動詞・名詞に続くthat節の中でshouldを使う用法です。
これはアメリカ英語よりもイギリス英語に多くみられます。
アメリカ英語ではshouldを省き、動詞の原形を使う方が普通です。
ただshouldを用いた方がより話者の「感情」が込められていると感じられるようです。
例文:It’s important that we (should) reduce our garbage.
訳:私たちのゴミを減らすことは重要です。
例文:The doctor advised that he (should) stop smoking.(shouldを省略した場合stopは原形のままで、「he stops」にならないので注意)
訳:医者は彼に禁煙するようにと助言した。
例文:His proposal is that we (should) start the project as soon as possible.
訳:彼の提案は私たちができるだけすぐにそのプロジェクトを始めるべきだということです。
形容詞の例としてはimportantの他に以下のような「重要性・適切性」を表す語や、「感情・判断」を表す語がよく使われます。
-
重要性・適切性
- natural:当然だ
- necessary:必要だ
- proper:適切な
- right:正しい
- strange:不思議だ
- surprising:驚きだ
- a pity:残念だ
感情・判断
また動詞の例としてはadviseの他に以下のような「命令」「提案」「要求」を表す語が使われます。
- order:命令する
- demand:要求する
- propose:提案する
- insist:強要する
shouldの使い方と意味のまとめ
shouldの意味・使い方を色々見てきましたが、特にみなさんにとって馴染みの薄い「~のはずだ」と訳すshould、さらにはその応用バージョンである『should + have + 動詞の過去分詞』の使い方を是非マスターして英会話力に磨きをかけてくださいね。
It should be fun to improve your English conversation skills!
英会話力を磨くことは楽しいはずですよ!