アナタも「もしも〜」といった日本語を使う時って多いのではないでしょうか。
英語で表現するためには『if』を使用して表現することができます。
条件節『if』「もしも~」を含む英文のこと英語ではConditionalsと呼ばれます。
英語圏の人たちはConditionalsを4つのパターンに分けて、実現度の違いに応じて使い分けています。
- ①Zero Conditional
- ②First Conditional
- ③Second Conditional
- ④Third Conditional
上記の4つのパターンに加え今回は、③と④の複合形「Mixed Third/Second Conditional」も合わせた5パターンを徹底解説します。
どんな風に意味や作り方が違うかを1つずつ例文とともに見ていきましょう。
目次
『if』を使った「もしも~」を表す条件文①:Zero Conditional
まずは一番最初にご紹介するのが「Zero Conditional」です。
- 意味
- 訳し方
- 作り方
condition条件が0なわけですから、「無条件」で起こる出来事に使います。
つまり普遍的な真理や科学的事実など周りの条件に左右されずにいつでも、どこでも同じ結果になる事例に用います。
「(もしも)~すると・・・になります」と断定的表現を用います。
If+主語+現在時制の動詞、主語+現在時制の動詞
それでは具体的な例文を見てみましょう。
例文:If you heat water to 100 degrees Celsius, it boils.
訳:水を摂氏100度まで加熱すると、沸騰します。
例文:If you mix red, green, and blue light, you get white light.
訳:赤、緑、青の光を混ぜると、白色の光になります。
例文:We can’t sleep if we drink too much coffee.
訳:コーヒーを飲みすぎると、眠れなくなります。
上記例文からもわかるように、ここでのifは「もしも~ならば」と言うよりはwhenever「~の時はいつも必ず…」の意味で使われています。
ここでifの位置とコンマに注意点があります。
if節が先に来る場合は、if節の区切りでコンマが必要です。
主節の後ろにif節が来る場合はコンマは要りませんので注意してくださいね。
『if』を使った「もしも~」を表す条件文②:First Conditional
次に紹介するのは、「First Conditional」です。
- 意味
- 訳し方
- 作り方
First Conditionalは日本語文法で言うところの「直説法」と同じです。
ある特定の条件のもとで起こりうる不確実な想像を表します。
「もしも~ならば・・・でしょう」と推量的な表現となります。
If +主語+現在時制の動詞, 主語+will+動詞の原形
それでは例文を見てみましょう。
例文:If he knows about it, he will tell you.
訳:もし彼がそれについて知っているなら、君に話すでしょう。
例文:If it rains, we will stay home.
訳:もし雨が降るなら、私たちは家にいますよ。
例文:Your watch will stop if you don’t replace the battery soon.
訳:すぐに電池を取り替えないと、あなたの腕時計は止まるでしょう。
少し発展した学習
ここで下の2つの英文を読み比べてみましょう。
- If I have time, I read.
- If I have time, I will read.
上の文はパターン①の「Zero Conditional」を使っています。
「時間がある時はいつも読書します」と言った具合に、whenever「~する時はいつも」を意味しています。
一方、下の文はパターン②と同じで、「時間があれば、読書するでしょう」と、条件が整えば多分~するでしょうと言う意味で書かれています。
時間があっても読書しない場合もあると言うことですね。
ただこの2つの文は実際には会話において同じ意味で使われているので、あまり気にすることはありません。
『if』を使った「もしも~」を表す条件文③:Second Conditional
3つめに紹介するのは、「Second Conditional」です。
- 意味
- 訳し方
- 作り方
Second Conditionalはみなさんおなじみの仮定法過去です。
動詞に過去形を用いるため「仮定法過去」と言いますが、過去のことを言っているのではありません。
現在の事実と反対の仮定を表す場合に用います。
「もし(今)~なら」と訳し、実際にはもう実現できない現在の願望や想像を表現します。
If+主語+動詞の過去形/be動詞の場合はwere, 主語+would/could/might/should+動詞の原形
それでは早速例文を紹介します。
例文:If I had enough time, I would visit him.
訳:もし(今)十分な時間があれば、彼を訪ねて行くのですが。
例文:What would happen to your children if you died in an accident?(参照元:ロングマン)
もしあなたが(今)事故で亡くなったら、子供達はどうなるのでしょう?
例文:If I were a bird, I could fly to you.
もし(今)自分が鳥であったら、あなたの元へ飛んでいくことができるのに。
be動詞の場合は主語の人称や単数・複数に関係なくwereを使うのが原則。
しかし、口語では1・3人称単数にはwasを使うことの方が普通です。
また、『I would』は短縮されて『I’d』となります。
『I had』の短縮形『I’d』と形は同じなので注意してくださいね。
直説法と仮定法過去の意味の違い
ここで少し直説法と仮定法過去の意味の違いをおさらいしてみましょう。
A:If I have time, I’ll fix the bike.(直説法)
もし時間があれば自転車を修理するでしょう。
B:If I had time, I would fix the bike. (仮定法過去)
もし時間があったら自転車を修理するでしょうに。
Aの直説法は「時間があるかどうかわからないが、時間があれば修理するでしょう。」と現実のことを述べています。
対してBの仮定法過去は「時間があれば自転車の修理をするでしょうに。でも実際には時間がなくて修理はできない。」と現在の事実と反対の仮定をしています。
if節の動詞が過去形でもいつも「仮定法過去」とは限りません。
例えば、If you knew his address, why didn’t you tell it to me?(彼の住所を知っていたなら、どうして私に教えてくれなかったの?)のような場合です。
この場合は過去の実際の出来事のことを話していて、仮定法ではありませんね。
『if』を使った「もしも~」を表す条件文④:Third Conditional(仮定法過去完了)
4つ目のパターンは「Third Conditional(仮定法過去完了)」です。
- 意味
- 訳し方
- 作り方
Third Conditionalはみなさんが学校で習う「仮定法過去完了」のことです。
条件節に過去完了形を使います。
過去の事実と反する仮定を表現するときに用いる文体です。
「もし(あのとき)~だったら」と実際にはもう実現できない過去の願望や想像を表現します。
If+主語+had+過去分詞, 主語+would/could/might/should+have+過去分詞
次に例文を紹介します。
例文:If you had booked earlier, we could have got a better seat.
訳:(あのとき)もっと早く予約していたら、もっといい席を手に入れることができたのに。
例文:If they had had good service, they wouldn’t have lost many customers.
訳:(あのとき)良いサービスをしていたら、多くのお客さんを失わずに済んだだろうに。
例文:If he had been able to speak English, I might have worked at a multinational company.
訳:(あのとき)英語が話せていたら、多国籍企業で働いたかもしれなかったのに。
例文をみるとわかるように、全て過去のことを後悔している例ですね。
これが日常会話で一番使うパターンかもしれませんね。
『if』を使った「もしも~」を表す条件文⑤:Mixed Third/Second Conditional
冒頭でもご説明した通り5つ目のパターンは、③と④が混じったパターンです。
- 意味
- 訳し方
- 作り方
これは③と④が混じったパターンです。
「もしもあのとき~だったら、今頃は~なのにな~」と表現したいときに使います。
条件節if文は「もしもあのとき~していたら」と叶わなかった過去の仮定を表すので「仮定法過去完了」となります。
また主節の方は「今頃は~なのにな~」と現在の事実と反する想像をしているので「仮定法過去」を使います。
「もしあのとき~だったら、今頃は~なのにな~」と、過去に別の行動をしていたら、今現在の結果が変っているだろうなと言う意味になります。
If+主語+had+過去分詞, 主語+would/could/might/should+動詞の原形
例文:If I had passed the entrance exam, I would be in university now.
訳:もし(あのとき)入学試験に合格していたら、今頃は大学にいるのにな。
例文:If she had taken her father’s advice, she might be successful now.
訳:もし(あのとき)父親の忠告に従っていたら、彼女は今頃は成功しているだろうに。
『if』を使った「もしも~」を表す条件文の作り方まとめ
仮定法の難しさはそれぞれのパターンの形を覚えることにあるのではないでしょうか。
特に今回紹介したパターン③④⑤はかなり面倒に感じられるかもしれませんね。
やはりなんども例文を音読し、体得していくしか方法はないかもしれませんが、一度マスターすれば自分の英語表現域が一気に広がることは間違いありません。
「日々コツコツ」が英語道の鉄則です。
粘り強くがんばりましょう!