先日、新海誠さんの「天気の子」を観てきましたが、アニメなのに雨の映像がとてもリアルで、日本人なら匂いまで感じられるんじゃないかと思いました。
さて四季もあり、空模様も七変化する日本に住んでいる私たちにとって天気予報は必需品ですね。
天気の表現って英語ではどう表現するのでしょうか?
この記事では、英語での会話の引き出しを増やすための英語を使った天気の表現について、実際の写真や日本との天候の違いもあわせて紹介します。
National Weather Serviceのホームページや色々なUSお天気サイトで表し方を調べてみました。
Sky Condition(空模様)
英語での空模様(晴れ・曇り)はOpaque Cloud Coverage(雲量)で決められます。
雲量とは空全体に占める雲の割合です。
雲量が1/8以下の場合、つまり雲がほとんどない状態を「晴れ」でSunny/Clearと表現します。
SunnyとClearはともに「晴れ」を意味しますが、夜の晴れを表す場合はClearの方を使っています。
夜は晴れていても太陽は出ていないのでSunnyではおかしいですからね。
雲が少しある場合(雲量1/8~3/8)はMostlyをつけてMostly Sunny(Mostly Clear)で「ほぼ晴れ」となります。
雲が半分くらい(雲量3/8~5/8)観測されるとPartlyをつけてPartly Sunny(Partly Clear)で「所により晴れ」と表現したり、またはPartly Cloudyで「所により曇り」とする場合と両方あるようです。
雲量が5/8~7/8でMostly Cloudy(ほぼ曇り)、雲量が7/8~8/8でCloudy「曇り」となります。
Wind(風)
風の表し方もその速さによって決められています。
ごく微風(風速0~5mph)はLight Wind (微風)、もう少し速い風(風速15~25mph)だとBreezy Wind(暖かい季節)やBrisk Wind(寒い季節)といった表現を使います。
どちらも心地よい強さの風を表し、語感からもすがすがしさやキビキビ感が感じられますね。
ボディケア製品のSEA BREEZE(シーブリーズ)もよく考えられたネーミングだと思います。
Precipitation Area(降水地域)
雨や雷雨がどれくらいの範囲で起こるかを表す気象用語ってご存知ですか?
「局地的」「所により」「広い範囲で」など日本の天気予報でもよく耳にしますが、英語でも同じような表現があります。
Isolated(局地的な)、Widely Scattered(広く散らばった)/Scattered(散らばった)、Widely Spread(広範囲の)などがよく使われる言葉(term) ですが、米国内でも(Widely)ScatteredとWidely Spreadの区別がなかなか難しいようで混乱している人も多いようです。
SpreadとScatteredの違いは雨雲の分布の違いです。
Widely Spreadは広範囲に均一に雨雲が広がっていて、雨に降られる確率は60%以上で、屋外パーティーなどのアウトドアイベントには不向きな日です。
一方、Scattered はレーダー上でいくつかの雨雲群がまばらに点在している状態です。
Widely ScatteredはScatteredに比べて隣り合った雨雲群と雨雲群がより離れています。
Widely Scatteredの場合は雨に降られる確率は30~40%、全く安心できるわけではないですがほぼ降られないと言うわけです。
Scatteredは雨に遭遇する確率は40~60%で、ほぼ五分五分って感じですかね。
- Widely Spread
- Widely Scattered
→Extensive
→Widely Separated
と理解すると分かりやすいと思います。
Watch and Warning (注意報と警報)
アメリカの天気にも注意報と警報がありますが、日本と同じで警報の方が警戒レベルは高いです。
私が以前住んでいたテキサス州は竜巻の通り道(Tornado Alley)と呼ばれるエリアに属しており、毎年春と秋の季節の変わり目には、雷や雹(ひょう)を伴って凄まじい嵐がよく起こります。
その時発令されるのがTornado WatchやTornado Warningなのですが、この2つはどう違うかご存知ですか?
Watch(注意報)は竜巻が発生し易い条件が揃った状態ですが竜巻自体はまだ発生していません。
一方Warning(警報)はレーダー上ではもうすでに竜巻の発生が確認されていて、いつタッチダウン(上陸)するかわからない状態を言います。
これはとても怖い状態で、TVのテロップにはひたすら「basememt(地下室)などのシェルターや、バスルーム・クローゼットに避難して、毛布で身を護りましょう」と出るのみです。
『Twister』と言う竜巻をテーマにした映画がありましたが、テキサスでも小さな村ごと全部なくなった事例もあります。
竜巻に付き物なのが雹(ひょう)ですが英語ではhailと言います。
これが大きいものだとグレープフルーツ大にもなります。
ちなみに我が家で経験した雹の大きさはテニスボール大ほどです。
路上駐車していた車のボディーがボコボコになり、hail damage carとして中古でも高くは売れなくなってしまいます。
この辺りの竜巻はスケールが大きすぎて、ただただ自然に対して畏敬の念を感じずにはいられません。
最後にロサンゼルスと言えば年中晴れで、気候も温暖、過ごしやすいと言うイメージがありますよね。
実際の降水量を東京と比べてみると、東京の年間降水量は約1500mmで、年間降水日数は約100日です。
平均して3~4日に1回程度雨なんですね。
一方ロサンゼルスでは年間降水量は約380mmで東京の1/4、降水日に至っては年間35日程度で東京の1/3以下ですね。
極寒も猛暑もなく羨ましい限りですが、深刻な水不足などもあり、一概には喜べませんね。